七話

あれは忘れもせん…


火山に入った時やった。


もう頂上言うとこまで来たが、何故か雑魚に一匹も会わん。




嫌な予感はしてたが…

案の定…


大量発生の前ぶれや…








兄貴…


これは早めに降りた方がいいっすね…








あほか。


全部殺ってもうたらええやんけ。








あんた…

無茶したらあかんで?







そやな。

もう七匹も殺ったしのう。


さっさと帰るか…









疲れ気味の姉さんを抱えて、山を下った所…


少しひらけた場所や。



そこは歩く所がないほどに鎧竜が密集してたんや…








な…なんじゃ…これ…


こんな事あるんかい…








ち…


わしが突っ込むさかい…








兄貴が言うたときやった。



わしと姉さんは…


近くにいた竜にな、太い尻尾で飛ばされてもうたんや。


姉さんが、ケガしてな。


その瞬間…

音が聞こえた気がした。







ブチ!


ブチブチ…






よう言うやろ、キレた例えで髪が逆立つ言うのな。



ほんま。髪の毛逆立つ人間…


初めてみたで…

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