第80話 奈緒ちゃん魔王軍の進撃1

ガイアには、ビター小隊長と10人の兵を、進駐軍として残した。

単純思考の鬼属の中では、常識的なビターは優秀な方に入る、顔は恐ろしいし一回りデカイ身体、睨みを効かす進駐軍指揮官は、充分務まると思う。

鬼属は女性の方が雄々しく逞しい、大きな身体をしてる。

「ビターは、女性兵士だよ!そうは見えないけど·····」

ガイア代官は、一等地に有る高級武官の邸を、進駐軍駐屯地として明け渡してくれた。


二つ目の国、ドリア王国に向かう。

ドリア国は、5国中最小の国だが、有事には国民全員が兵士に成る、国民皆兵制を取っている。

屈強な軍事力で、永世中立を実行しているスイスの様な国、違うのは、屈強な軍隊で周辺国に、ちょっかいを掛け捲る所、ドリアは迷惑国家らしい。


私は、早速単身調査に向かう。


ドリア国では。

ドリア王が重鎮、将軍達と軍義を行って居た。

「魔王軍が攻めて来るとの情報が入った、皆の意見を聞きたい」

「中央東王国が消滅したそうです」

「ガイア国王は、戦う事もせず、無条件降伏をしたと聞きます」

「その事だ!!戦うか降伏するか、皆の意見を聞きたい」

将軍が鼻息も荒く発言した。

「我がドリア軍は、倍の敵には苦戦しながら勝利、同数の敵には完勝します、攻めて来る魔王軍は凡そ7000です!!我が軍1万を持って応戦すれば、必ず勝利します!!叩き潰してやりましょう!!!」

将軍の発言は、王を含むこの場全員が思って居た事で、即断徹底交戦と決定された。


魔王軍との徹底交戦は住民に告知され、好戦敵な国民性、繰り返して来た今までの戦いを思い、遣る気充分のドリア国、国民運気高まる中、奈緒が到着した。


住民の話に聞き耳をたて、粗方の状況を知った奈緒は、即魔王軍待機場所に帰った。

「皆のもの!!奴等は徹底交戦を決定した!!老も若きも子供ですら、好戦的だ!!!遠慮無く無差別攻撃が出来る!!」

「「「「おーーーーーーーぅ!!!!!」」」」

「一人の負傷者無く、全滅させるぞ!!!」

「「「「「おぅーーーーーっ!!!!!」」」」」


今まで、攻めて行く戦いをしてきた、ドリア国は守りには適さない作りの国だ。

迎え撃つ為に兵士達が、立ち塞がる陣形が取られていた。


奈緒王と飛行隊1000人が、陣形の遥か上を通過、ドリア王宮城下に鬼火を降らせる。

浮き足立った、ドリア軍1万に、エルフ隊が精霊矢を撃ち込む。

なす統べの無いドリア軍に鎌鼬、鬼火、氷の矢が襲う。

只の的になったドリア軍、全滅まで20分掛からなかった。

王宮も城下町も人と供に燃え尽きた。


ドリア国消滅、ついでに南西北3ヶ所の砦も、鬼火攻撃で焼き付くした。


「姐さん!宝物も殆ど焼き付くしてしまった、勿体無い」

攻撃中、しょっちゅう転移して居った盂羅は、宝物救出に励んで居たようだ。

架空袋から、ガラガラ宝物を出して。

「此だけしか奪えなんだ!!!」

「それだけ回収出来たなら、文句を言うな!!」


「者共!!次のアボガ王国に向けて、進軍!!!進め!!!」

「「「「「おぅーーーーーっ!!!」」」」」

駆け足行軍、皆タフだ!!

エルフはもっとひ弱なイメージだったけど、鬼共よりタフに走って居る。


難民として、奈緒王国に来た時は、受け入れに迷ったが、矢の要らない弓兵隊、エルフは儲け者だった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る