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こじらせアラサー女子の私。
これ以上こじらせないように頑張る。
決意を新たにしたけど、定時後さっそく迎えに来た宗田くんにいきなり手を繋がれ、引っ張られるようにして会社を出た。
それだけでぼっと顔から火が出そうになる。
好きだと意識したとたん、こんなにもドキドキするものなのね。
そんな私の気持ちはお構いなしに前よりもグイグイくる宗田くん。
「真知、好きだよ。」
何の前触れもなく言うものだから、心の準備ができてなくていちいち動揺してしまう。
だけど前と違うのは、私もちゃんと返事ができるようになったこと。
「私も、好き。」
言葉にしたら、それだけで、心がぽっとあたたかくなる。
気持ちが通じることって、こんなにも素敵なことなんだ。
宗田くんの大きくてあったかい手が私の頬を撫でた。
「笑ってる真知、可愛いね。」
そう言って、キスが降ってきた。
優しさで満たされて、でも恥ずかしくて。
顔を真っ赤にしながらも、宗田くんに応える。
…って、ここ、外。
歩道の真ん中。
ああ、何か、この先が思いやられるかも。
【END】
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