こじらせ女子の恋愛事情

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デリバリーピザが、声をあげながら営業をしている。

バイト風のお兄さんが私たちのシートへやってきて、メニューを広げた。

「ピザいかがですか？ここまでお持ちしますよ。もちろんサービスもします！」

お菓子しか広げてないので、皆ピザに食い付く。

Lサイズを3枚頼んで、サービスでポテトを2セット付けてもらっている。

「最近はお花見でピザとか食べるんだ？」

「便利ですねぇ。」

私の言葉に、ほろ酔いの可憐ちゃんが可愛く呟く。

てかさっきから、可憐ちゃん目当ての男性が取っ替え引っ替えこちらにやってきては、お菓子とお酒を勧めていく。

やっぱり可愛い子は人気だよねぇなんておばちゃんっぽく達観する私。

いつの間にか席は入り乱れ、といってもまっ平らなブルーシートだけど、隣に座っていた宗田くんも姿が消えていた。

可憐ちゃんも小田くんを中心とした男性陣にちやほやされている。

それほど社交性があるわけではないし、何より設計課に苦手意識を持っている私は、急に寂しくなってしまった。

だからといってどうすることもできず、目の前にあるお菓子をポリポリと食べるだけだ。