到達

「もうすぐ向かってきます!!」



 斥候に行っていた小僧が叫び報告する



「ついに来たようだな、いいかできるだけ近づけないようにするんだ!」




 とマッチョ商人が武器を装備し冒険者顔負けの風格を出している、モフ町の戦力はマッチョ商人と冒険者3人組とクマ太率いる精鋭30モフと、動けるモフをできるだけ集めた一般モフ約60モフ



「クマ太まだ町にモフ達がいるけどあいつらは使えないのか?」



世紀末剣士は焦ったようにクマ太に問う




「ダメクマ、あいつらは町中をウロウロするだけの一般モフクマ、だいたい3割くらいのモフは仕事をせず指示にも従わないモフが生まれるクマ」




「そうなのか、じゃあここの戦力でなんとかしないといけないんだな」



 世紀末剣士がそういうとふうとため息を吐く




「昨日で乳盾が頑張ってくれたからだいぶ消耗していると思うが、それでもあちらのほうが戦力的には上だ」




「あっあっあっあっ頑張った あっあっ眠い あっ」




「そこで私の出番ね、連日の攻撃で魔法兵はおそらく消耗しきって使えないと思うから、魔法攻撃が通りやすいはず、遠距離からガンガン攻めていくわ」




「前回はやられたけど、今回はクマ太が鍛えた精鋭隊がいるクマ、近づいてきた敵は頑張って足止めするクマ」



 そうやってお互いを鼓舞し、作戦を確認していると



「そらみんな来たぞ!ミナーミ国兵だ!」



 森の切れ目から出てきた兵隊たち、向こうもこちらの場所が分かっていたようで、すでに戦闘準備が完了しているようだ



「絶対に近づけさせるな!!まずは丸太を転がせえええ!!」



 そういって筋肉商人と冒険者3人で丸太を兵に向かって転がす、高い場所にあるモフ町は外に向かって下り坂になっている、そのため位置エネルギーで上から物を転がすだけでかなりの勢いがつく



「あたれええええええええ」



 丸太を一本兵隊のほうへ転がす、固まって動いている兵隊は一網打尽と思われたが



「左右に分かれて丸太をやりすごせ!!」




 貴族隊長がいうと兵は真ん中でちょうど2つに分かれて転がる丸太を避けていった



「随分な挨拶じゃないか、我々はモフ町を保護しにきたというのに!」



 貴族隊長はクマ太達に向かって叫ぶ



「なにが保護クマ!モフ達をいっぱい壊したやつに言われたくないクマ!」




「やれやれ、ではしかたない、そのまま2つに分かれながら前進しろ!」




 隊は2つに分かれたことで隊の攻撃力は下がったが、その分機動力があがったようだ



「おおざっぱな攻撃は当たらない!魔法と弓矢の射程に入ったら盾に身を隠しながら一人づつ倒していくぞ!」



 そう言ってまず一般モフと男根魔法少女の魔法攻撃が行われる




 やはり連日の夜戦での消耗でミナーミ国兵からの魔法攻撃はほとんどなかった、何人か魔法攻撃で倒せたようだが微々たるものだ




「このまま攻撃を避けながら盾を構えて前進しろ!!敵は目前だ」



 と貴族隊長が叫ぶ



確かにこのペースではここまでたどり着かれるが・・・



ドサ



「ぎゃーーーーーー」




 ミナーミ兵の一人が急に姿を消したかと思うとすぐ後に悲鳴が聞こえてくる




「やつら落とし穴を掘っているぞーーーー」




 そうモフ町に近づいてくる兵に対して罠をしかけていた



「やったクマ!これで罠を警戒して行軍が落ちるクマ!その間に魔法攻撃クマ!」




 そう言って魔法の総攻撃をしかけようとするが



「この程度の小細工でミナーミ国騎士隊長のこの私を止められると思うなよ!!」



 そう貴族隊長が叫び魔法の詠唱を開始する



「土魔法!地ならし!!」




 貴族隊長が地面に両手をつくと前方放射状の土が動き出す、そしていくつかあった落とし穴はすべて潰されてしまった



「野郎、さすが隊長張ってるだけはあるようだな」



 マッチョ商人は歯噛みしながらそうつぶやく



「落とし穴はつぶした!前進だ」



 そう言って兵は前進をつづける、兵はまだ24名が揃っていた



「まずいクマ、予定よりも全然倒せてないクマ」



「攻撃を続けるしかない、踏ん張れ!!」



 そう言って魔法攻撃と弓矢での攻撃を続ける



 弓矢の攻撃はモフ達は筋力的な問題で弓をひけないために、もっぱら魔法攻撃だが、火力が低すぎ直接的なダメージを与えられていない



 そうして攻撃を加えていったが魔法と弓矢で3人倒した所でモフ町に兵隊が到達されてしまった

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