2019年12月26日(木) 第九の日

 フロイデ! フロイデ!

 ベートーベンの第九を聴いてきました!

 合唱歴ある癖まだ一回も歌ったことないんです!弟に先越された!

 今後歌う予定もつもりもないけど!先越されたよね!


 前の威風堂々のときは、歌う側でオーケストラの演奏を聴いていたのですが、今回は完全に聴く側、観客でした。

 ここで1つ問題が発生します。


 睡魔。


(ここで「なんだこいつぶっころ」とか思った同士はブサウザバック推奨。)


 真剣に演奏していたり、真剣に聴いている方々に対し大変無礼で申し訳ないと、重々反省しているのです。

 はっと目覚めたときの絶望感。でも、寝てしまう。

 眠いとか感じる前に、意識は果ててしまうんです。どうしようもないじゃんか……と演奏会の度に頭を抱えています。

 特にオーケストラ演奏のときが顕著。自分が起きていたのか寝ていたのかすら、分からないくらいにぱったり落ちます。

 拍手のときだけしれっと起きる自分が虚しくてたまらなくなって、手と手を力の限り叩き合います。


 今回こそはと、なんとか起きていられる方法と、寝てしまう原因を探ってみていました。


 因みに家族に話しても、共感者は、いませんでした。



【起きていられる方法】

・舞台を見ない。

・自分の服の編み目を見つめる。

・音楽を全体的に捉える。1つのパートに注視しない。

・眠気が襲ったら→目を逸らす。壁などを見る。

・想像を広げない(これは難しい)



【睡魔に負ける要因考察】

 まず第1に、僕は頭がパンクすると寝るものとしています。


 「舞台を見ない」。

 舞台上、オーケストラの演奏の様子を目に映すと、突然強烈な眠気が襲ってくるためです。10回程度の実証実験で判明しました。

 この睡魔は速効性があり、舞台鑑賞時間が2秒継続すると意識が飛ぶこともありました。起きてからも眠いとは感じていない為眠気と呼ぶべきものなのかも微妙。

 原因は、どの楽器がどの音を鳴らしているのかを、無意識のうちに目と耳で探そうとしてしまうことにあると考えてます。見つけられずに脳が疲れてシャットダウンのパターンかと。その点、合唱はパート数が少なくて楽器数も1(人間の身体のみ)なので楽に聞けるし見れました。

 目が悪いのも影響有り。指揮者をよく見ていたかったのですが、ぼやけてバイオリン奏者との区別がつけられず、どこが腕、どこが足、今何拍目、とか考えているうちにシャットダウンしてしまいました。


 「服の編み目を見つめる」。

 舞台を見ずに過ごすための最終手段。

 壁に目を逸らすのも、対処法の原理としては同じものです。


 「音楽を全体的に捉える」。

 合唱で中音域パートを担当している人々から共感をいただけるものかも分かりませんが、音楽を聴くとき、どこか1つのパートの音だけを追っかけて聴こうとしたりしませんか……? 僕は共感します。

 合唱ならまだしも、オーケストラみたいな音色も音域も異なり種類も豊富なものだとそれではとても頭が追いつきません。また、楽器の音も頭にないので、Nullを検索して脳内プログラム停止。

 えー。つまるところ、今まであんまり「音楽を聴く」ということを、コンサートホールまたは合唱、オーケストラに関して、したことがなかった、ということみたいです。

 音楽ではなく、演奏を聴いているというか。悪く言うと粗探し大好きマン。

 この曲はどんな曲ですか、って自問すればある程度落ち着いて聴くことができました。


 「目を逸らす、壁を見る」。

 舞台を見ようと頑張ったときに、睡魔の攻撃でダメージを食らった場合の話。

 一旦引け。体制を立て直せ。落ち着け。ってなこと。


 「想像を広げない」。

 これがほんと厄介者で勉強のときも何度苦しめられたことか。

 簡単に言うと、ビックバンで発生した想像という名の宇宙が肥大化して脳がキャパオーバーでシャットダウンする、ってものです。

 ここで今回のシャットダウン物語〜。ぱふぱふ。

 舞台を見ます。眠気が襲ってきます。さっと舞台から離れた壁に目を逸らします。

 僕はこれで睡魔の手から逃れることが出来ます。情報量の少ない世界で目と脳を休めてやることができます。しかし、もし建築が専門の人だったら。もし壁に関しても膨大な知識を兼ね備えた人ならば。ホールの壁を見て、情報量が少ないということがあろうか。何も考えないでいられようか。キャパオーバーで爆発しそうな脳を、癒すことが出来ようか。知識が豊富にある人なら、多方面に長ける人なら、頭の良い人なら。彼らはどこを見たって、なにかを思い、考える。彼らから見た世界は、僕と同じでもあまりにも違うのだ。都会のビル群、歴史ある建築物、ハプスブルク家、メディチ家、エトセトラ、……───ここで僕の意識は飛びました。

 音楽を聴こうとしながら考えていた上、世界観の違いの例が具体例だけでなく抽象例も合わせてわーっと溢れ出したので脳がパンクしました。

 壁だってうかうか見てらんないのかい。

 静かに音楽聴けないのかい。




 あのときの睡魔が本当に襲ってきてほしいのは今この瞬間なんですよね。

 夜2時。最早目覚めてしまってますもん。


 あ。部分日食でしたね! 約1年ぶりの。

 曇りの日は、日光が雲で遮られて、太陽を直視しても問題ないくらいになっていたりするので、今日は絶好の天気だ!と思っていたのですが、少々曇り過ぎていましたね。太陽どこにいるか分からないのは問題です。

 まだ侵食の始まったばかりのときに少しだけは見れました。写真撮りました。まぁ満足。







 

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