23.モフモフをさらにモフモフにしますよ!
ようやくパートナー達のモフモフ度が上がってきたリーンです。
お手入れの終わった黒号とシルヴァンをワシャワシャ撫でてあげます。
この子達は優しく撫でられるより力強く撫でられる方が好みなんだよ。
5分ほど撫でてあげたら満足したのかお座りの姿勢から伏せの姿勢になったんだよ。
「どうやらこの子達は満足したようね。……そう言えば、今日の分のご飯はあげたのかしら?」
「そう言えばまだでしたよ。今から準備するので待っていてね」
ユーリさんに指摘されたとおり、今日はまだご飯をあげていなかった。
お腹を空かせてしまうと困るし、今のうちにご飯をあげましょう!
この子達のご飯は、肉類が好みっぽいのでウサギ肉の串焼きをあげることに。
パートナー用のご飯に塩とか使って大丈夫なのか心配だったけど、ユーリさんからは特に問題になるような事はないって教えてもらったんだよ。
ただ、塩焼きが好みにあわなかったりすることはあるらしいから、他の味付けようにタレとかハーブとか香辛料を買いそろえておきたいな。
焼き上がったウサギ肉は評価★2とあまり上等な料理じゃなかったよ。
ギルドで聞いた話だと評価★2は一般品の品質らしいから、まずくはないけど特別美味しくもないって判定なのかな?
味見として自分でも食べてみたけど、やっぱりコメントに困る味だったんだよ。
……昨日、屋台の人達がくれた料理は★6とか★7ばかりだから腕前の差が歴然だね。
とりあえず焼き上がったウサギ肉を2匹の前に出してみると、喜んで食べてくれたよ。
串焼き肉なのに上手に串から外して食べれるのはお利口さんだね。
食事も終わったら、今度は残りの3匹を呼び出してお手入れの続きだね。
シズクちゃんはあまり汚れていなかったので、クリーン1回とコンディショニングシャンプー、それからコンディショナーを使ってシャンプーはおしまい。
ウサギちゃん達は念のためクリーン3回の後にクレンジングシャンプーで下洗い、1回で結構泡だったし下洗いは1回で終了してコンディショニングシャンプー、コンディショナーで仕上げ。
それぞれタオルで水分を拭き取ってからドライヤーの魔法で乾かしてあげると、それだけでもふかふかのモフモフになってくれたよ。
その後はブラッシングをしてあげてモフモフ度をさらにアップ。
シズクちゃんも最初に比べてふわふわになったし、ウサギちゃん達はもこもこモフモフになったよ。
でも、ネームドウサギのプリムの方は毛並みが少し硬めで、白玉の方は本当に毛玉みたくふかふかだった。
こんなところにでも差が出るなんて芸が細かいゲームだね。
ワイルドドッグやプレーンウルフのネームド種も、他の種類に比べて毛並みが違うのかな?
それからブラシセットもシャンプーセットも消耗品じゃないらしいよ。
ブラシセットのブラシは耐久力無限らしいし、シャンプーの方も実はボクのMPを消費してシャンプーやコンディショナーを生成していたらしいのでボクのMPがなくならない限りいくらでも使えるんだって。
MP消費は1匹仕上げるのに2~3ポイント程度しか使わないらしいし、もちろんシャンプーとかも耐久力無限だからずっと使っていられる。
こんな素敵なアイテムをくれた斬魔さんには感謝だね!
ブラッシングが終わった後はお食事タイム。
ライトニングシーズーは果物の方が好みの雑食らしいけど、今は持ち合わせがないからウサギ肉の串焼きで我慢してもらう事に。
ウサギちゃん達は草食っぽいのだけど、ユーリさん情報でネームド種は雑食らしいのでウサギ肉の串焼きを食べさせました。
共食いのような気がするけど、気にしないで食べてくれたので良しとしましょう。
で、残る白玉だけど、草食動物に与える餌は用意していなかったのでユーリさんから牧草を譲ってもらう事になったよ。
牧草は草食動物系の汎用エサになるらしく、テイマーギルドに行けば結構お安めの値段で買えるらしい。
後でシズクちゃん用の果物も含めて、パートナー用の食材や調味料を買い出しに行かないとね。
「そう言えばユーリさん。ユーリさんのパートナーはお世話しなくてもいいの?」
「私のパートナーはこれからお世話するわ。先にリーンちゃんにお世話の仕方を教えるつもりだったの」
「そうだったんだ。ありがとうございます」
「いえいえ、どういたしまして。……さて、それじゃあお世話をしに自宅に戻るとしましょう」
「自宅? ここでお世話するんじゃないの?」
「ギルドハウスだと、一度に呼び出せる従魔の数が限られているのよね。その点、自宅……つまりは個人で所有しているホームになるんだけど、そっちだとアクティブ状態のパートナーを一度にお世話できるのよ」
「それって一度に全部のパートナーを呼び出せるって事!?」
「全部を呼び出せると言うより、最初から全てのパートナーがホームにいるって感じね」
「うわぁ、それっていいなぁ」
「リーンちゃんも興味があるなら一緒に来る?」
「え、いいの!?」
「リーンちゃんなら大丈夫かな。ただ、私の許可なしにパートナー達に触らないでね。気難しい子も中にはいるから」
「うんうん、約束するよ! それじゃあ、早く行こう!」
「そうね、そうしましょうか。それじゃあ、まずはこれを渡しておくわね」
ユーリさんから手渡されたのは1本の鍵だったよ。
それなりに凝った装飾が施された綺麗な鍵だね。
「それが他人のマイホームを訪れる時に使う『ゲストキー』よ。インベントリにしまえば『大事なもの』欄に収まるから注意してね」
「了解だよ。それで、これはどうやって使えばいいの?」
「そう慌てないで。セーフティエリアで鍵を空中に差し込んでひねれば門が出てくるから、その門をくぐればマイホームに行けるわ。その鍵は私のマイホームを訪れることができる鍵ね」
「なんだかすごそうなアイテムだけどもらってもいいの?」
「ゲストキーでのアクセス範囲はマスターキーの所有者、つまり家主が設定できるから問題ないわ。リーンちゃんに渡した鍵の場合、私の家の庭までしか入れない設定になってるから問題ないわよ。細かい設定についての説明は省かせてもらうわね」
「わかったよ。それじゃあ、ユーリさんの家に早速行ってみたいんだよ!」
「わかったわ。それじゃあ、一緒に行きましょうか」
ユーリさんは手元から鍵を取り出して先程の説明通りに空中に突き刺して鍵をひねる。
すると、何もなかった空間に門が現れてその門が開いたよ!
「この先が私のマイホームね。さあ、行きましょうか」
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