第3章 テイマーギルドのランクを上げましょう!

21.2日目開始です!

 第3章にしてようやくゲーム開始2日目とか。

 今後も結構な亀進行になりそうですがよろしくお願いいたします。


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 infiniアンフィニ fantaisieファンテジーを始めて5匹のモフモフを手に入れ、大満足で眠りについた翌日、つまりは今日です。

 ボクは目を覚ましたら日課の散歩に行く事に。

 VRゲームを始めたから、きっと今後はあまり外を出歩かなくなると思うのです。

 つまり、運動不足気味になりそうなわけで。

 これまでも朝は朝食前に30分ほど散歩していたわけですが、これからはきちんと毎日行った方が良さそうですね。


 お散歩中には他の家で飼っているペットの散歩場面に出くわすこともあるのですが、今日は特に誰とも会いませんでした。

 なお、ご近所さんでペットを飼ってるお家とは大体顔見知りですよ。


 さて、お散歩から帰ってきたら朝食です。

 ボクは高校進学を控えてる身、つまりは中学校を卒業して春休みな身分ですので学校に行く必要はないです。

 でも、妹の立華はそんなはずもなく、今日は学校ですよ。

 朝ご飯は一緒に食べますけどね。


「お姉ちゃん、IFって楽しかったー?」

「IFとはなんでしょう?」

infiniアンフィニ fantaisieファンテジーの略称らしいよー。それで楽しかった?」

「うん、楽しかったよ。昨日一日で5匹もモフモフを手に入れることができたんだよ」

「そうなんだー。……それじゃあ、私と一緒に遊ぶ余裕はないよねー」

「残念ですが難しいね。いっそ、立華もIFで遊ぶというのはどう?」

「うーん、それは無理かなー。遊ぶ予定のゲームで先輩達と正式サービスが始まった後も一緒にプレイする約束をしてるからねー」

「そうなんだね。立華、悪い人と付き合ったらダメだよ?」

「お姉ちゃんこそモフモフに釣られて変なことしちゃダメだよー?」

「失礼な。ボクは変なことなんてしませんよ」

「私も悪い人とは一緒に遊ばないから平気だよー。それじゃあ、学校があるから行くねー。ごちそうさまー」


 一足先に朝ご飯を食べ終わった立華は学校へと向かって家を出て行きましたよ。

 つい数日前までは同じ学校に通っていたのだけど……月日が経つのって早いよね。


 朝ご飯を食べ終わったら、昨日ユーリさんから教えてもらったモフモフの攻略サイトを見ることに。

 ……おぉ、トップページからいろんなパートナーが表示されていますよ。

 これはサイトの内容も期待できそうだよ。


 サイトの中はいろんな区分でパートナーの情報を探せるようになってたよ。

 こう言うのをデータベースって言うんだろうね。

 それから確認したいパートナーを選択しても、すぐにそのパートナーの情報を全て見せてくれるわけではないみたい。

 生息地とか入手方法、好みの食べ物など様々な情報を載せてくれてるけど、自分で見ようと選択しないと見られないようになってるんだよ。

 全ての情報をすぐに見たい人には不便だと思うけど、ボクみたいにある程度は自分で調べてみたい人にはとっても嬉しい作りだね。

 ユーリさんとの待ち合わせ時間までまだ余裕があるし、ライトニングシーズーの情報をちょっとだけ見てみよう。


「えーと、ライトニングシーズーは課金でしか手に入らないパートナー、モンスターとしては出現しないんだね」


 どうも全部のパートナーがテイムで仲間にできるわけでもないみたい。

 課金でしか仲間にできないパートナーもいるみたいだよ。

 ……やっぱりこの世はお金が大事なのか。


「……進化先の情報とかもあるけど、好物……いいや、シズクちゃんのために確認させてもらおう」


 好物とか自分で調べたい気持ちもあるけど、infiniアンフィニ fantaisieファンテジーって食べ物関係も種類豊富だからその中から好物を探り当てるのも難しい。

 ここはシズクちゃんのためにも、情報を仕入れてからログインしなきゃね。


「ライトニングシーズーの好物はワイルドストロベリー、つまり野苺?」


 ワイルドストロベリーとかお店に売ってるのかな?

 売ってないとなると自力で探さなくちゃいけないね。


 あと、ライトニングシーズーの進化先の姿を見てみたけど、モフモフ感はそのままにカッコよくなってたよ。


「……はっ、そろそろログインしないと待ち合わせ時間になっちゃう」


 進化後の画像もいろんな角度やポーズで撮影してるから、全然見てて飽きない。

 このまま見続けてると、それだけで夜になってしまいそうだね。


 このサイトの管理人は『ユエ=スプリングハート』って言うのか。

 ゲーム内でもご挨拶したいところだね。


 さて、準備をしてログインをしなくっちゃね。






 ゲームにログインして、降り立つ場所は瑠璃色の風の休憩室。

 昨日からお世話になってるギルドのログイン場所だね。

 ……今日は誰もログインしていないのかな?


「うん? リーンじゃないか。こんな時間からログインか?」

「あ、ガイルさん。おはようございます」


 誰もいないことはなかった。

 ボクの視界外にガイルさんがいたんだよ。


「平日のこんな時間からログインして大丈夫なのか? まだ学生は春休みじゃないだろ?」

「それを言うならガイルさんもだよね。ボクはもう春休みだよ」

「俺もとっくに春期休暇だ。大学生だからな。……リーンも大学生だったのか?」

「ボクは違うよ。卒業式を終えた後だから春休みです」

「卒業式か。って事は中学生か高校生ってところか。あまり遊びすぎるなよ?」

「わかってますよ。ボクには将来の夢があるからね。それに向かって進まなきゃいけないんだよ」

「将来の夢か。夢がある事はいいことだ。まあ、頑張れよ」

「うん、ありがとう。ところでユーリさん、見てない?」

「ユーリなら中庭の噴水広場に行ったみたいだぞ。そこでパートナーの手入れをしてやるんだと。お前も一緒に手入れの方法を覚えたらどうだ? 斬魔からブラシとシャンプーはもらったんだろ」

「確かにもらったけど、どうしてそれを知ってるの?」

「ああ、俺はギルドのサブマスターの一人なんだよ。ギルド内でもめ事があったらその仲裁も仕事の一つでな。昨日のレッドの話も聞いてたって訳だ」


 ガイルさん、えらい人だったんだね。

 全然気付かなかったよ。


「レッドのヤツにはしっかり注意をしておいた。今度同じような事をしたらギルドから追放するって釘も刺しておいたぞ。後は、当事者間で話をしてくれ」

「わかった。ボクとしてはあまり関わるつもりはないけどね」

「それも含めてお前達次第だからな。皆と仲良くしろとは言わないが、何事も程々にな」

「わかったよ。あっちから謝罪してきたら話は聞くことにする。それでいい?」

「ああ、十分だ。さあ、中庭に行ったらどうだ?」

「そうだね。それじゃ、またね」

「ああ。今度、蛇腹剣の使い心地も教えてくれ」


 蛇腹剣の使い心地か、なかなか便利な武器だよね。

 ……剣状態での攻撃力は、ボクのSTRが低すぎてお察しレベルだけどね。


 蛇腹剣のことは今度でいいみたいだし、中庭に行ってユーリさんにパートナーの手入れ方法を聞かなきゃね!

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