第1話

ってな訳でTHCが体中に溢れる中連れて行かれたのは


道玄坂警察署…


後からHYPEMANに聞いた話しなんだけど、俺の部屋から警察署までのほんの10分の時間で二回程パトカーの中で胃の中の物をリバースしてやったらしい…覚えてないけど、それを聞いた時は自分で自分を誉めてやりたかったね。


んでもって、まず警察署に付くなりパンツ一枚にされて、顔、全身の写真、全部の指の指紋を取られた後、連れて行かれたのはテレビで見た事ある薄暗い取り調べ室…なんてのは嘘。道玄坂のホテル街に面した明るい部屋。

入るなりいきなり机をバッコーン叩いて本当の事を吐きやがれ!!…なんてのもなく、普通に世間話しが始まったわけ。



初めこそ警戒していたものの、次第に現状を把握してきた俺は、もうジタバタしても仕方無いと腹を決めたんだ。1時間位色々と聞かれてたかな…急に刑事の顔が真顔になったんだよね…


「さてと…ところでお前、佐藤 俊夫って知ってるか?」


…さとうとしお…知らない訳が無い。

こいつのあだ名はsugar&salt。俺がつけた。

何でって?さとうとしお…砂糖と塩って具合だ。グッドセンスだろ?まぁあだ名の由来はさておき、こいつは俺が栽培してたガンジャを大量に買って、金を払わないで消えたクソ野郎なんだ。。渋谷中に俺の仲間で捜査網を張ったんだけど一向に見つからなかった奴。



『知ってるよ、んでシュガ…佐藤がなんだってんだよ。』


「佐藤俊夫は先月、大麻所持違反の罪で逮捕した。それで…」








なるほど、そういう事か…








『それで…奴がパクられて芋づる式に俺が引っ張られたって事だな。』


「まぁ、そういう事だ。しかも奴はお前から買ったと取り調べでゲロったから、お前には大麻所持の他に営利の容疑もかかってる。起訴されたらお前は執行猶予じゃなくて一発ムショ行きだ。。」




…ムショ…俺は一回目は余裕だなって腹括ってたんだけど、その言葉を聞いて一気に全身の血の気がひいた。夜飯出してくれたけど、カツ丼じゃなかったけど、俺は結局一口も口に出来なかった。



その後は刑事が今日の話しをパソコンで文章にして、俺は右手の人差し指に朱肉を付けられ、名前の後ろに押した。


「今日から署内にある留置場に泊まって貰うからな…お前は…留置四号室だ」


俺とタメ歳位のいじめられっこ顔した警察官に言い渡された。









容疑者生活始まり始まり~

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