第37話中学時代4

ゆうは、部活動中、ずっと姪に睨まれていた。


「ゆう!ちょっとハンバーガーショップ付き合って!」


と部活が終わると姪が声をかけてきた。


姪に誘われると、ゆうは、何故か断れない。


ハンバーガーショップに着くと


「幼なじみだからって馴れ馴れしいわよ!渚ちゃんは。」


「そうかもしれない。」


「まるで他人事ね。わたしの彼氏は野球部のキャプテンよ。」


「そうなんですか。」


少し胸の辺りがざわついた。


野球部のキャプテンと言ったら須賀健太しかいない。もう、強豪校から推薦をもらっているらしい。


「須賀さんですか。お似合いだと思います。」


「そう?」


姪が、少し明るい声で聞いてきた。


「はい。先輩にお似合いです。帰ります。」


ゆうは、店を出て行った。


ゆうは、生まれて初めて嫉妬した。


家に着くと今度は渚が待っていた。


「どこ行ってたの?」


「別に。」


「まぁ、良いや。このドラマ一緒に観ようと思って。」


「渚が主演のドラマじゃん。」


「そう寝不足になったドラマ。」


渚は、一歩も譲る気はないらしい。


「分かったよ。俺の部屋で観よう。」


渚は、喜んでいた。





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