第3話卯月と英太

唇と、唇が合わさり混じり合うのは、唾液とお互いの息と体。触り合い攻め合う。


 衝動的に刺激を二人は求め合った。



( 触りたい。 )


 英太は卯月を激しく攻めた。唇を離さず、舌で卯月の口の中を舐め回した。卯月の口の中は、英太の唾液でいっぱいになっていた。


冷め合う背中に、卯月を暖めようと抱きしめた。粘り強く残るのは、英太郎の唾液だった。


『 卯月。 』


 目が覚めると、英太と卯月は寝ていた。いつの間にか朝が来ていた。


 朝がこんなに早く来るなんて。





最初、気持ち良いとは思えなかった。けれども、忘れられない。


 英太には彼女はいるが、男同士の友情を超えて男を好きになる場合もあるらしい。たまたま、卯月を好きになり彼女と二股の関係になった。


 卯月は、英太を人としてみんなに慕われているからこそ好きなのは変わらない。ただ、驚いていた。


 酒酔いで憔悴して卯月が寝ている間に、英太は卯月にキスをしていた。


英太は、卯月に幾度かともに過ごす度に言い聞かせていた。「酔った勢いで」「デートレイプドラッグを試してみたかった」


 本当は勢いが無ければ、卯月にキスさえ英太は出来ない程のシャイな性格だった。

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