第20話 かなたへ

絶え間なく続く地平線に語り掛ける

あなたはなぜそこで往生しているの

相変わらずその美しさは絶賛するものであった

観とれ続けていた



一人灯台の頂きに立ち

あの人のことを思い続けていたのだった



宇宙に比べこんな小さな哀しみと思い

よいしれていた



あどけなく続く地平線に問いかける

あなたはなぜそこで澄ましているの

あなたにだっていろいろ哀しみがあるはずなのに

それを乗り越えたの




私の思いは時をかける

なぜ、あの人はと思い続けていたのだった



宇宙に比べこんな小さな哀しみをと思い

いたたまれなかった



あの灯台盛りで、仲間のことを思い

灯を抱き続け

火を焚き続けた思い出が

懐かしさを呼び戻してくれた

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