愛しきさくらの思い出

輪月四季

シナリオセッティング

 このシナリオセッティングは、ワールドセッティング「霧と桜のマルジナリア」専用のシナリオセッティングです。

 サンプル騎士である、藤谷逢の過去を妄想して作成したものになります。

 そのため、もしもこのシナリオを使う場合、サンプル騎士・さくらを使用するのは推奨できません。


 このシナリオは、とある未来の騎士の父親のお話。

 そう、最愛の娘のために、世界を壊す決意をした、父親のお話です。

 それは、今年のさくらが花開く、その4日前からのことでした……。


▼プロローグ「最愛の娘の未来のために」

 私は知ってしまった。

 この先の未来には、世界の崩壊、そしてその崩壊の先に待ち受ける、暗闇の世界を。

 その暗闇の世界で、私の最愛の娘の輝きが失われている姿を。

 嗚呼、何故、何故、愛する娘の未来に絶望しかないのだ。

 この世界の未来に絶望しか待ち受けていないのなら、そして、今この時を幸せだ、と娘が言っているのなら……

 今この瞬間で、終わりにしよう。


 銀剣のステラナイツ

『霧と桜のマルジナリア』


 ———剣をとれ、霧の騎士たちよ

 正しき終わりを、否定するために


▼第一章「桜の開花、4日前」

 描写:今年も冬を超えて、桜が花開く時期が来ました。

 開花予報によると、どうやらこれから4日後に桜は花開くそうです。

 今年も美しい桜に思いをはせて、あなた達は花見のための相談をしたり、日々を過ごすでしょう。


 解説:監督は各ペアに、桜の開花が4日前であることを伝えてください。

 これから開く桜に対して、自由に行動してよいと、伝えましょう。

 お花見の下見に行くのも、ありですよ。


▼間奏「桜の誓い」

「私、世界で一番大好きなお父さんとお母さん、みんなで一緒にこの桜の木を見るのが一番幸せだよ」


 彼女のその言葉と笑顔には、幸せな光が溢れていた。

 だけど、私はもう見てしまった。その希望に満ちた光が、暗闇の世界によって失われることを。

 だから、僕は決意した。

 彼女が幸せだといってくれた、この開花の時と合わせて、この世界を終わらせる。


 彼女を、私の最愛の娘を、「永遠の苦しみ」に至らせないために、今ここで、幸せにしてあげよう終わりにしてあげよう


▼第二章「桜の開花、前日」

 描写:遂に桜の開花が翌日まで迫りました。

 多くの人々が今年のさくらをとても楽しみにしているようです。

 だけど忘れないで、この桜の開花の前に、あなた達は戦いの告知を聞いているのですから……


 解説:監督は3日前の時点で迎撃戦の告知を受けている、と伝えましょう。

 その戦いに向けての思いを述べるのも、そんなことは関係なくお花見について考えるのも、皆さんのご自由にしてもらって大丈夫ですよ。


▼幕間「桜の開花、前夜」

 描写:桜の開花を待ち望む人々がいるこの夜。

 この桜の帝国の人々が希望でいっぱいになっているときに、怪物は現れる。

 怪物によって壊されれば、桜の開花と同時に、世界は崩壊することだろう。

 この世界を散らさせないためにも、いざ、戦いの舞台へ……。


 解説:監督はもしもこのまま怪物を防がなければ、桜の開花という幸せの時を感じる、その瞬間に世界は衝突して終わりを告げるだろう、ということを伝えてください。



▼ステラバトル

 良き戦いを。勝利すれば【開花の騎士】の勲章を獲得できます。


▼カーテンコール「桜の開花、当日」

 描写:無事に今年も桜は開花しました。今年のさくらは例年と比べてより美しいそうです。

 きっと、多くの人々はこの桜を見に、公園などに集まっていることでしょう。

 さあ、あなた達も、守り切ったこの桜の光景を楽しみましょう。


 解説:各ペアに、桜が満開したことを伝えましょう。一緒に花見を見に行くのもよし、遠くから多くの人々の様子を見るのもよし、もしくは部屋で二人きりで、というのもありです。

 この守り切った世界を、自由に楽しみましょう。



▼アフター「そして、桜の騎士は花開く」

 開花当日に、一つのニュースが流れる。

 それは、一人の皇宮警察官が死亡したニュースであった。

 死亡したニュース、それは何の変哲もない、何時ものニュースだ。

 だが、彼女は、死亡した男性の娘にとっては、それは許されないものであった。

 その腕には、前日に父親が渡してくれた形見の銃を抱きしめながら……。


 そして、数年の月日を経て、彼女はとある探偵の青年と出会う。

 その時、その桜の花は美しく咲き誇る。


 その桜の樹の下には、一人の大切な男の死を眠らせながら、復讐の花が咲き誇る……。

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