人の世よ

第1話

動物は生きているを知らないから

死ぬのが怖くない

動物は無知だから教えてあげないといけない

家畜も農林もそのように地球という星の進歩に加担して

石器時代だの青銅時代などを生き抜いてきた

ほんの微粒子の輝きです

コケだって光を浴びて反射するんだから

人間だけがバカであっていい道理はない

でしょう？

自然や現象がバカやったら終わりですよ

地球滅亡

なんでヒトが豊かだとか知能があるとか言うんです？

自然や環境はひとつしかないのに

そこに群がってしまった我々のような寄生虫が、水の豊かな奇跡の大地に住み着いて争い事を起こす

「昨日の雨はひどかったね」

へえ、昨日は雨が降ったのですか

わたし知らんものでね

「雨を知らんというのも随分だが、昨晩は本当に降ったぞ」

降ったものは降ったのでしょうが、わたしには奇異先生と呼ばれる名高な和尚を世話しろと厳命を告げたまわり用心用に竹箒を振り回してもみたところです。