前のエピソード――魔王

ユウキ：この世界にんなもんはない！　以上！

澪夢：ただ、この世界でも娯楽はありますし、『転生系・なろう系小説』に準じたものは存在するので、概念としてはあるんですよ。ジョブ・ステータス・スキル。『みんな知ってる』って意味で、ね。なので剣を携えた剣士とか魔法使いとかいうのはありますけど……

ユウキ：俺を見ればわかる通り、魔法職だからって武器は杖だけじゃない。体術の達人が魔法打つこともあるし、剣士が弓撃つ、斧を振るなんてのも日常茶飯。ステータスだって『見た目の』くらいの意味しかない。スキルも一部例外があるが（そういう概念の神様が授けた場合のこと、または不老不死、種族特性などはある）まぁ、あってないようなもんですわ。

澪夢：娯楽（小説や漫画、ゲームなど）に影響されて『疾風剣』とか『怒涛脚』とか技名作って叫んでる冒険者もいないことはないですけどねー。

ユウキ：俺はハルト君に冒険者のことを説明するときわかりやすい例えとしてステータスとか使ってるけど、あくまで例えだからなぁ。

澪夢：ギルドでも使いますよ。例えとして。

ユウキ：ま、ランクはあるんだけどな。

澪夢：無理な依頼を受けないための安全装置ですからね……。