魔法に詠唱って必要なのか

ユウキ:そういえばこの世界での魔法の原理って説明したっけ?

澪夢:多分してないのでは?

ユウキ:基本的に『普通の魔法使い』『普通の魔術師』が魔法・魔術を使うプロセスなんだけど、杖とか触媒を使って、魔法陣(魔術陣)を構築しつつ詠唱し、魔法や魔術を行使するのね。杖とか触媒の意味は複数あるんだけど、①世界に存在する魔力を集める②術式を固定するため③詠唱を簡略化する④魔力を増幅したり指向性を帯びさせるって役割があるな。詠唱は『今からこんな魔法(魔術)使うよ!』って宣言。

澪夢:誰にしてるんです?

ユウキ:俺。もしくは魔法を起動するために必要な神々。俺以外は誰か神の力を使って魔法や魔術を引き出してるわけよ。治療魔法だと『この人の傷を癒すから手伝って』とか攻撃魔法でも『こいつを倒すのに力を貸して!』とか、そういうの。で、思うだけじゃ伝わらないのは神も人も同じでな。詠唱することで効率よく神に伝えてるんだよ。だから基本無詠唱なんてできないわけでして。いや、まぁ、祈るってのも神には届くんだが……声に出して詠唱したほうが届きやすいってか、わかりやすい。

澪夢:無詠唱してる人いません?

ユウキ:触媒に予め魔法(魔術)を封じてる場合がほとんど。スクロールとかそういうの。ま、莫大な魔力があれば俺みたいに自己で完結できるけど。普通は無理。あとは超高速詠唱の為に聞き取れないとかはあるかもな。並列詠唱できないやつがやるもんじゃないけど。

澪夢:魔法使いって不思議ですよねぇ。

ユウキ:魔法使えないやつにとっては不思議かもなー。使えると結構理屈あるってわかるもんだけどな。

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