第2話 試練
あの出来事から約10年間俺は気絶していた。
と富士三郎から聞かされたのは目覚めて2日後だった。
富士三郎が連れてきた猫の仮面をかぶった男がこういったのを覚えている。
「小僧、お前が鬼を殺したいと思うならワシに着いてこい。」
と仮面の男はいった。
鐵也はうなずき、富士三郎に「ありがとう富士三郎」と言い着いていった。
……松浦山中……
雰囲気が今までいた場所と違う。
体の全身が震え出す。
手の震えも足先の震えも止まらない。
そんな中仮面の男はすらすらと山を登っていく。
仮面の男について行くので精一杯だ。
山の周辺を見渡すと周りに季節外れのアサガオが咲いており、この季節は冬眠しているはずの熊もいた。しかし、熊との距離が50メートルあるが襲ってこないのに疑問を持った。
普通の山のようにも見えるが普通の山ではない。
山に入る直前で仮面の男はこういった。
「この山にはあらゆる仕掛け(トラップ)があるそれを潜り抜けて山頂にあるワシの家に来い。刀は使ってよいがな。」
と言い、先に進んだ。
この時、俺はまだ知らないこの山には鬼がいることを…
続く
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます