夜の顔

薄く開いた唇から

吐息といきれる

あえぎを抑えられずに

また快楽の声をあげてしまう


意地悪なあなたが

耳元でささや

「我慢できなくなりそうだ」

またひとつ扉が開いて


わたしはあなたと共に駆け上がっていく


ウットリした余韻よいんの中で

あなたの指がまた

わたしを始める

敏感になっているわたしは背を反らす


夜のわたしは貪欲

いくらでも欲しがる身体を

持て余してしまう

違うイキモノみたいに


「かまわないんだよ」とあなたが言う

乱れる姿をもっとみせてとそそのか

また、わたしは解き放たれる

夜の顔をした淫らなケモノになる

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