煙草(たばこ)

わたしを抱いたあとで

あなたはいつも煙草を吸う

その横顔をみているのが

わたしは好き


そっと伸ばされた指が

わたしの髪を優しくいていく

それから頬を撫でる

大きくて温かなてのひら


あなたの煙草を一本取って

ふざけて咥えてみたら取り上げられた

煙草、苦手なくせに、変ね

あなたの身体についた匂いは好きなの


裸の背中を後ろから抱きしめたら

わたしと重なって鼓動の音がした

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る