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「あったく……。相変わらず異世界渡航は慣れねぇな」

カービーがよろよろとしながら光の円柱から出てきた。

「僕もだよ……。うっぷ……、一瞬なのに酔ったかも……」

続いて勝平も現れる。

「ダメだなぁ二人とも。オレっちなんてもう慣れたぜぃ!」

二人とは対照的にケロっとした表情でケインが現れた。

「で、ここはどんな世界なんだ?」

カービーが辺りを見渡す。

周囲には先ほどの住宅街から一変してジャングルのような風景が広がっていた。

「なんだここ……。どっかの世界のジャングルなのか?」

「と、言うよりもねぇ」

そう言ってケインがポイフォンを操作する。

「この世界自体が全部こんなジャングルに覆われてるみたいよ?」

「あ? ってことはニンゲンはいねぇのか?」

「そうだねぇ。オレっちたちの世界でいうところの中生代な感じだから恐竜みたいな生き物はいるんじゃない?」

「恐竜って……。おっかないなぁ……」

勝平が物騒なものを見るようにキョロキョロと辺りを見る。周囲を見渡した限りでは危害を加えてくる生き物はいないようであった。

「とりあえず来て早々だけど大将の痕跡を探してみるねん」

「ああ、そうしてくれ。何が出てくるかわかんねぇし、早ぇとこ雫を探して戻ろうや」

「あいあい~」

そう言ってケインがポイフォンに手を伸ばしたときだった。

消えかかってる光の円柱から一人の少女────ソフィアが現れた。

「うえぇ~……。なんなんですかあれは~……。気持ち悪いぃ~……」

「「「……は?」」」

ケイン、カービー、勝平の三人はお化けでも見たような、信じられないものを見たような顔になっていた。

「……あっ、三人ともどうも~。いや~尾行してるのがバレちゃいましたね~」

「「「……」」」

てへっ、と可愛らしく舌を出しながら自分の頭を軽く小突くソフィア。それとは対照的に口をあんぐりと開けてソフィアを見ている三人。

「それにしてもなんなんですかここは~? さっきまで住宅街にいたのに……。まるで恐竜映画の世界じゃないですか~。……あっ、私、あの映画旧三部作までしか観てないんですよ~。新作って面白いですか?」

能天気な事を聞いてくるソフィアに対して三人は────

「あれ? どうしたんですか三人とも。ブルブル震えちゃって?」

「「「この……! なんてことをーー!」」」

カービー、ケイン、勝平が大声で叫んだ。

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