《生徒会長》

生徒会長の松本姫華まつもとひめかは1つ上の高校3年だ。


美人で成績優秀!性格は少し抜けているが、そこが可愛いと学校の1番人気の生徒会長だ。


昔から家が近くて親同士も仲が良い事から小さい頃は良く遊んでいたが高校生になってからは少し距離を置いている。


「遠慮します!」


「え?」


俺はそう言い隣を通り抜けた。後ろで何か呆けた声が聞こえた気がするけど気にしたら負けだ。さっさと離れよう。


すると後ろから手を捕まれた。


「ちょっと待ってよ!何でそんな素っ気ないの?お姉ちゃんの事、嫌いなの?」


そんな事を言いながら泣きそうな顔でこちらを見てくる生徒会長。


「いや、別に嫌いではないけどさ」


そう言いながら俺は周囲をみまわす!


物凄い目付きで俺を睨み付ける男子生徒達。


この生徒会長、自分の人気に気付いてないから俺みたいな平凡な奴が仲が良いと逆恨みされかねない!


「ほんと!良かった」


そんな俺の心配に一切気付かず満面の笑みを浮かべる生徒会長。


「ヒメ!そろそろ生徒会の仕事に戻りなさい!」


そう声をかけてきたのは生徒会副会長の遠藤あき!


スポーツ万能で爽やかな笑顔が似合う2番人気の副会長だ。


「剣斗。おはよう」


「おはようございます!」


彼女も一応、幼なじみだ。昔からしっかりしていて姫華姉さんの世話役みたいな感じで生徒会を支えている。


「あき!」


「ほら、行くわよ!」


そう言って姉さんを引っ張っていく。


「わかったから!引っ張んないで!」


そんな事を言いながら「けん君、またね~」と叫ぶ姉さんを見送り、校門を通って下駄箱に向かう。


「相変わらず大変だな!」


海翔が苦笑いしながら声をかけたてきた。


どうやら姉の雪と2人で先に来てたらしい。


「助けてくれても良いのにさ」


「いや、下手に会話に混ざると他の男子から恨まれるし!」


そんな友達外のない事を言いながら俺の肩に手を置いてくる!


「てか、早く教室に行こうぜ!」


急かす海翔にイラッとしながら教室に向かって行く。

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