海が太陽のきらりへの応援コメント
はじめまして、瀬夏ジュンと申します。
わたしは心理描写が上手くできず、感情表現を盛り込むことは個人的に嫌いだったりして(つまり小説を書くのは向いてない?)、そのぶん興味深く拝読させていただきました。
心理描写が少ない、となるとわたしはハードボイルドなどを思い浮かべます。
すなわちひとつの文が短くて、ドライ。
九一七さまの文は短くなくてウェットだと感じました。
新鮮でした。
小説から視覚情報を得るのを好むわたし個人的には、起きた物事の因果関係や連鎖、並行性みたいなものがさらに提示されるとより惹きつけられたとふり返ります。
(この文、長いですね、笑)
書くのも読むのも初心者に毛が生えたわたしの感想を連ねました。
ご参考程度にされていただければ幸いです。
貴重なトライをありがとうございました。
作者からの返信
はじめまして。
コメントありがとうございます。
>起きた物事の因果関係や連鎖、並行性みたいなものがさらに提示されるとより惹きつけられたとふり返ります。
このご指摘はスゴク勉強になりました。いやはや有難いかぎりです。
海が太陽のきらりへの応援コメント
地の文での心理描写を全て排除しての叙述、非常にチャレンジングだと思いました。
その分、情景描写に心を砕かれてますね。
言うなれば映像作品の文章化でしょうか。ショートムービーのように感じました。
陽子がどういった存在なのか、読者に委ねていますが、ここは好みが別れる所かもしれません。心理描写をしないことで読者と距離ができているので、最後まで突き放したままという印象を抱きました。
作者からの返信
>陽子がどういった存在なのか、読者に委ねていますが、ここは好みが別れる所かもしれません。心理描写をしないことで読者と距離ができているので、最後まで突き放したままという印象を抱きました。
こういう感想を抱かれるほど深く読んでくださって嬉しい限りです。
ご意見はじゅうぶんに参考になります。ありがとうございました。
海が太陽のきらりへの応援コメント
初めまして。企画からまいりました、蜜柑桜と申します。
素晴らしいという平坦な言葉をお許しください。私も多くの作品で描写には力を入れますが、本作品は心情を廃しながら洗練された描写で二人の様子が、その心情までありありと伝わってきます。
きめ細やかな文章に目が奪われました。
指摘、するんですよね。指摘しようがなくて困っています。
強いて、ですが、最後の海斗の叫ぶ部分、叫んでる感がもう少しあったら、彼の強い思いが分かるかもと思いましたが、本当に好みとして言うとしたら、です。
勉強になりました。
作者からの返信
蜜柑桜さま
はじめまして。
>最後の海斗の叫ぶ部分、叫んでる感がもう少しあったら
じゅうぶん参考になりますよ。
コメント及びご指摘ありがとうございました。
海が太陽のきらりへの応援コメント
こんばんは、企画から来ました。
まず一言。すごいですね。これぞ「筆致」といいますか、徹底して俯瞰し心情描写をしていないのにも関わらず、陽子と海斗の気持ちが透けて見えるのが凄いです。
この文体において、やや硬く思える陽子のキャラもピタリとはまっていて、まさに相乗効果を生んでいると思います。テクニックがキラリと光る短編、と申しましょうか。読んでいて、とても勉強になる物語でした。
敢えて「惜しいところ」をあげるとするならば、私は最後の「陽子」のセリフに対する「海斗」の行動、またはセリフがないことが気になりました。あるいはそれは蛇足かも知れませんが、残された海斗(つまり読者が感情移入すると思われる側)がどう行動したか、が知りたいと思ったのです。
しかし、ここでピタリと終わっているところも素敵であると思いますので、バランスって難しいところですよね。
決してケチなどをつけているつもりはありませんので、よろしくお願いします。
最後になりましたが、この筆致は素晴らしい技術だと感じました。素敵な作品を、ありがとうございます。
作者からの返信
ここまで深く読んでもらえてうれしく思います。作品を読んで感じることは人それぞれですが、ご意見はありがたく頂戴しますね。
コメントありがとうございました。
海が太陽のきらりへの応援コメント
無駄がなくて、でも必要なことはすべて一文一文の中に織り込んであって、すごいです。
>宣言した彼は勢いよく白いTシャツとサンダルを脱ぎ去り、青色のハーフパンツ姿のまま、陽が沈みかけた黒い海へと走った。
色彩が鮮やか。
>やがて浜辺は途切れ、ふたりを照らしていた朝陽を木々が遮る。
ふっと景色が変わりますよね。
>獣道
この単語だけでぱっとイメージが浮かんできました。
エッセイと併せ、とても勉強になりました。
作者からの返信
>宣言した彼は勢いよく白いTシャツとサンダルを脱ぎ去り
この部分ゆあんさんも指摘されてるんですが表現に一番苦労した部分なんです。その証拠に一か所だけ視点者の主観が入りこんでるんですよ「勢いよく」と、この主観部分はどうしても省けませんでした。
エッセイの方でも書きましたが、これがまだ私が完全客観小説が書けていない理由でもあります。
それは置いておくとして、読んでくださってありがとうございます。
海が太陽のきらりへの応援コメント
九一七様
此度は企画にご参加頂きましてありがとうございます。
記念すべき第一弾の投稿、大変楽しく拝読させて頂きました。
物語をどのように切り取るか、視点とテーマを明確にして執筆されておりますが、とても成功しているように思います。
登場人物の心理描写を排したことで、情景描写がまるで登場人物のように浮き立ち、シーンを彩っていました。
端的に、しかしロマンチックに表現するテクニックが随所に見られ、息を呑みました。
特に
▶︎ふたりは海を囲む崖の上に立っていた。彼はその下に朝陽を浴びてさざめく水面を眺めている。
ここはまさに私がイメージしたシーンで、コンパクトながら的確にかつ美しく表現されていて、思わず唸りました。
個人的に肝と感じるのが、最後の一文です。このセリフで読者は陽子とは何かを初めて考える。それが本作の「登場人物の心理から徹底して距離を取る」筆致とマッチし、奥深いものにしています。
シーンの美しさ、世代特有の不安定さ、距離感などを正確に描写しながら、この文字数で収めている所に技術を感じました。テーマが明確であり、成功していると思いました。
一つ気になった点は、最初に海斗が海に入る事を決めた瞬間です。彼の動機は後半のセリフから示唆される訳ですが、この時点ではかなり突然の出来事のように感じました。海斗の意図が見えづらい。これはテーマとミスマッチする問題です。陽子と俯瞰目線から見れば当然窺い知れない事なので、示唆しすぎるのも違う。
本作のテーマを生かすなら、情報を増やさずに印象を変える、演出方法によってこの瞬間を印象付ける事が出来るように思いました。
例えば彼のセリフの一部を調整する、「おし、」のあたりからセリフを分割するとか、でしょうか。
この印象の残し方で、彼は「ここに来るまでに入水を決めていた」のか、「彼女と出会った事で入水しようと思った」のかが、考察として分かれるかも知れません。
何かを探しにきた彼の背景を想像させるきっかけになるかも知れません。
(企画としてあえて提起しています。なるほど、そう感じる読者もいるのかくらいに受け止めて下さいませ)
情景描写の確かなテクニックが光る作品。一つの夏の物語を切なくとも美しく彩った物語でした。
最後に、本企画にご参加頂きましてありがとうございました。
作者からの返信
ゆあん さま
コメントありがとうございます。
とくに、批評が頂けたことが嬉しいです。
ご指摘の部分は表現に一番悩んだ部分でもあり、ゆあんさんが持つ読書眼の鋭さに感服しております。
まさに、こんな批評が欲しかった。その一言に尽きます。
それから、このような企画に巡り合えて本当に良かったと思っております。
昨日この企画を見つけたときの興奮は格別でした。
読者受けを全く考えずにBUNGAKUに没頭できた数時間は、かの銀英伝ヤン・ウェンリーの言葉を借りれば「その戦乱に勝ること幾万倍」クラスの珠玉の時間でした。ほんとうに感謝しております。
企画の運営大変でしょうが、頑張ってください。心から成功を祈り、応援させていただきます。
海が太陽のきらりへの応援コメント
はじめまして、企画から来ました。
何より、あの短い期間でここまでしっかり構成できる筆の速さは羨ましい。
私遅筆なので。
文章が躍っているようなテンポが素晴らしく良かったです。
短い会話の中にも、しっかり二人の個性が生きていて、本当に読みやすかったです。
勉強になりました。
ありがとうございます。
作者からの返信
こちらこそはじめまして。
私の作品で何かを感じていただけたなら、それは私にとって嬉しいことです。
コメントありがとうございました。