メランコリックに憂鬱と幸せを

時の果て

英国の欧州連合（ＥＵ）離脱期限が月末に迫る中、新たな離脱案での合意に向けた交渉が難航している。両者は１７、１８両日のＥＵ首脳会議での妥結を目指すが、期待された週末の折衝で進展はなかった。「やるべきことはまだ多い」（ＥＵ高官）状況とされ、ジョンソン英首相が否定する離脱延期も視野に入ってきた。

英政府は２日、議会で否決されたメイ前首相の離脱案を根本的に見直す代替策を発表した。しかし、ＥＵの反応が否定的だったため、１１日に修正案を提示。ＥＵは同案を基に本格交渉入りすることを受け入れた。

　これに先立つ１０日には、「合意なき離脱」も辞さないジョンソン氏とＥＵ加盟国アイルランドのバラッカー首相が「合意への道筋を見通すことができる」と共同声明で主張。アイルランドは英国のＥＵ離脱で最大の懸案となっている英・アイルランド国境管理問題の当事国だけに、絶望視された新たな合意への楽観論が瞬く間に広がった。

　ところが、英国とＥＵが週末に行った実務者協議で議論は再び停滞した。英案を詳細に検討する過程で、アイルランドと国境を接する英領北アイルランドを離脱後もＥＵの「関税同盟」に残留させるよう訴えるＥＵと、脱退を断固要求する英国の溝の深さが改めて浮き彫りになったからだ。

　ＥＵ首脳会議での合意を逃すと、ジョンソン氏は野党発議で成立した法律に従い、離脱期限を来年１月末まで延長するようＥＵに要請する義務が生じる。「何があっても１０月末に離脱する」と繰り返してきた首相の面目は丸つぶれとなりかねず、ＥＵに大幅な譲歩をしてでも合意成立を優先させるべきか、難しい判断に直面している。

　一方、英国内ではＥＵ残留派の議員らが離脱の是非を問う国民投票を実現させようと、勢力結集に余念がない。首脳会議直後の１９日、下院は離脱方針に関する審議を予定。首相がＥＵとの合意に成功すれば、残留派は「新たな離脱案か残留か」を有権者に問うための動議を提出する構えだ‥。

英国　ボリス・ジョンソン

米国　ドナルド・トランプ

日本　安倍晋三

フランス　エマニュエル・マクロン

台湾　　蔡英文

中国　　習近平

ロシア　ウラジーミル・プーチン

韓国　　文在寅

ドイツ　アンゲラ・メルケル

北朝鮮　金正恩

メキシコ　アンドレス・マヌエル・ロペス・オブラドール

フィリピン　ロドリゴ・ドゥテルテ

トルコ　　レジェップ・タイイップ・エルドアン

ブラジル　ジャイール・ボルソナーロ

香港の覆面禁止法　英紙「独裁的支配の始まり示した」中国紙「欧米も同様の措置と正当化」？

香港でデモ参加者にマスク着用を禁じる「覆面禁止法」が初めて制定されたことに対し、１９９７年まで香港の主権を持っていた旧宗主国、英国のメディアは「香港は独裁政府になった」との発言を掲載し、非難した。一方、中国の官製メディアは、米国や欧州など「多くの国が覆面を禁じている」などと強弁し、今回の緊急立法を正当化している。「一国二制度」崩壊が懸念される中で、中英対立も先鋭化し始めた。

英紙ガーディアン（電子版）は５日の分析記事でそう断言した。記事は、中国本土への容疑者引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正案を発端に混乱が香港で続き、一国二制度下で保障されていた香港市民の自由が次第に奪われつつあると指摘した。そこに覆面禁止法に対抗するためにマスクをつけた高校生が話した「香港は独裁政府になった」との発言を引用し、緊急法が市民の基本的な人権を「素早く根こそぎ全滅させる」と予想した。

　緊急法は「ガソリンで火を消す試みだ」との指摘が挙がっているとして、香港当局への抗議活動が「より暴力的になり、広範囲な抵抗に拍車をかけるリスクがある」と指摘した。

英紙ガーディアン（電子版）は５日の分析記事でそう断言した。記事は、中国本土への容疑者引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正案を発端に混乱が香港で続き、一国二制度下で保障されていた香港市民の自由が次第に奪われつつあると指摘した。

香港政府が「緊急状況規則条例」（緊急法）による「覆面禁止法」を５日に施行したことで、一部のデモ参加者は放火や政府を支持する商店の破壊など、抵抗を過激化させた。政府や警察が押さえ込みを強めるたびにデモ隊が抵抗の度合いを高める悪循環に入り、市民生活にも影響が出ている‥。

嵯峨野つかこは今時の世界情勢を見て思った。

（あたしの暮らす場所は何処にもないんだ‥）

それはまだ誰にも分からない。