第925話 2022/4/26 深夜帯とか

 本日は3時起き。はうー。まーた一日眠い眠いと言い続けなければならんのか。勘弁してくれ。あと3時間くらい眠れたろうに。まあ起きてしまったものは仕方ないので、日が昇るまで何か書くか。


 先般書き終わった「アニメ・特撮雑史」では特に触れなかったのだが、現在は当たり前となっている「深夜時間帯のアニメ」が増加したのは90年代らしい。最初は主に過去アニメの再放送を行なっていたものの、1997年に再放送の「新世紀エヴァンゲリオン」が深夜帯とは思えないような視聴率を叩き出すと、各局本腰を入れるようになった模様。なお同年「剣風伝奇ベルセルク」が深夜帯で放映されているが、夕方のアニメに比べて性的、暴力的な表現の規制が緩く、制作側が自由に作れているという感じがあった。表現者は、より表現の自由なところに集まるものである。

 アニメ視聴者層の高齢化もあって対象年齢の高いアニメを作りたいという製作者側の意識と、従来捨てていた時間帯の有効活用を考えるテレビ局側の意向が合致したのだろう、あれよあれよという間に深夜アニメは増えて行った。アニメの世界で「ちょっと大人向け」な表現が幅を利かせる時代となった訳だ。

 ただし大人向けの表現が常により高等な表現ということではない。小説を書いていればわかることだが、創作者と同世代に向けた物語作りは一番楽である。いろんな前提条件を端折っても相手が理解してくれるからだ。

 たとえば主人公が「おい営業!」と呼びつけられて頭を下げるシーンがあったとしても、主人公の名前が「営業」だとは、大人の視聴者は考えない。営業という業種が何なのかを解説する必要もない。その部分の説明をまるっきり省くことができる。アニメも大人が作っている以上、大人に向けて作るのが本来一番簡単なのである。

 その一番簡単な作り方で自由な表現のできる深夜帯は、アニメ製作者にとっては有り難かろう。思う存分力を発揮できるし、自分たちの趣味性の高い内容をぶち込むことも許される。その自由な深夜帯のアニメの中から様々な名作・傑作が飛び出してくるようになったのが近年の傾向だ。今後もこの流れはしばらく続くのではないか。

 ただ少し気になるのが、「鬼滅の刃」の大ヒットで顕在化した「深夜アニメを録画して子供に見せている親」の存在だ。本来夕方の規制が強くなり、アニメが深夜に押し出されたのはPTAなど親連中のおかげなのだが、彼らが深夜アニメに対し「子供が見るのだから表現を配慮しろ」と言い出すのは火を見るより明らかである。深夜アニメも安住の地ではなく、産業としてのアニメの未来は暗いのかも知れない。

 さて25日、北朝鮮の首都平壌では軍事パレードが開催された。時刻は午後10時頃から。韓国軍は25日の午前0時より開始するのではと予想していたらしいのだが、どうやら天候不順によって順延された模様。順延されなけば深夜のパレードとなっていた訳だ。北朝鮮が午前0時開始のパレードを行なったのは過去2度、2020年10月と、2021年9月にあった。今回も3回目を狙っていたのだろうが、さしもの北朝鮮も泣く子と天候には勝てないのかも知れない。

 しかし、何故そこまで深夜の軍事パレードを行ないたがるのだろうな。真っ昼間に堂々とやればいいだろうに。もしかしたら軍事パレードにも表現の自由度が関係しているのだろうか。子供には見せにくい、大人でなければ理解できない要素が軍事パレードの中に含まれているのかも知れない。もし放送コードに引っかかるような軍事パレードが行なわれているのだとすれば、是非とも拝見したいものである。


 24日のフランス大統領選挙決選投票において、現職のマクロン氏が右派野党「国民連合」のルペン氏を退け再選を果たした。とは言え40%以上はルペン氏に投票をしており、圧勝とは言い難い。フランスでも社会の分断が顕在化しているのだろう。

 それでもまあ、結果は大方の予想通り。いまこの世界情勢の中でリーダーを替えるリスクを負うのは得策ではないとフランス国民も考えたのではないか。そういう意味ではマクロン氏の再選はロシアのプーチン大統領のおかげとも言える。

 再選されたマクロン氏には世界各国から祝意が届いている模様。EU各国はもちろん、日本や中国、そしてウクライナからもロシアからも。プーチン氏からは、

「国家事業の成功とともに、心身の健康を心から祈っている」(AFP)

 との祝電が送られたそうだ。嫌味なのか余裕なのか、それともずっと話し相手になってくれたことに対する謝意なのかは不明だが、マクロン氏としても反応しづらい祝意ではないか。

 一方ウクライナのゼレンスキー氏はウクライナ語とフランス語の声明で、

「(フランスの)国民のため、さらなる成功を祈っている。マクロン氏の支援に感謝しており、われわれは新しい共通の勝利に向かっていると確信している」(AFP)

 と述べたらしいのだが、つい先日フランス政府が大株主の軍事企業「タレス」がロシアに輸出した兵器によってウクライナ人が殺されたと非難したばかりである。まったく政治の世界は奇々怪々。

 まあ何にせよマクロン大統領もこの先難しい舵取りを迫られる。40%以上の国民が自分を否定しているのだ、決して無視できる数ではないし、もちろんウクライナ情勢にも対応しなくてはならない。体に気をつけてどうにか頑張っていただきたいところ。


 24日、アメリカのオースティン国防長官とブリンケン国務長官がウクライナ入りし、キーウでゼレンスキー大統領と会談した。会談を終え帰国の途につく前に記者会見したオースティン氏は、

「勝利の一歩は勝てると信じることだ。彼ら(ウクライナ)は勝てると信じている」

「われわれも(ウクライナに)適切な装備と支援があれば勝てると信じている」

「われわれは、ウクライナ侵攻のようなことを繰り返せない程度にロシアを弱体化させたい」

「軍事力・兵力を既にかなり失っており、迅速に増強できないことを望んでいる」(AFP)

 と述べた模様。「二度とアメリカに刃向かえないレベルにまでロシアを叩き潰したい」という本音が見え隠れしているが、まあそれも外交のうちである。ロシアは様々な外交ルートを通じてアメリカに「ウクライナに武器を渡すな」と圧力をかけているものの、アメリカ側がそれを屁とも思っていないのが良くわかる。大統領が少々ボンクラでも国家のシステムが頑強なアメリカと、大統領が衰えたら国家そのものまで衰えるロシアの違いが浮き彫りになっている。

 いま日本政府はとにかくアメリカを後方支援し続けるべきだ。ロシアが衰退すれば深刻な脅威が一つ消えるのだから。勝ち馬には乗らねばなるまい。


 本日はこんなところで。さて午前5時を過ぎたか。外が明るくなってきた。腹も減っているし、そろそろ朝食でも摂るかな。

 昨日は何だかんだで4000文字ほど書けている。頑張れれば今日にも6万文字を超えられるのだが、頑張れるかなあ。まあ、何とか可能な限りやってみたいところ。

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