第606話 2021/6/11 伝統芸能とか

 本日は10時半起き。曇天。んあー、昨夜寝る前にYouTubeで『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』を公開しているのを見つけて、「これ見ながら寝落ちするか」と思っていたら最後まで全部見てしまうという大惨事。おかげで頭はボーッとしてるし何か体のあちこちが痛い。まったくもう。


 能楽、歌舞伎、浄瑠璃、日本舞踊に相撲、落語、和歌に俳句、浪花節に雅楽等々、他にもまだまだ沢山ある。これらは日本の伝統芸能である。伝統芸能と古典芸能、民俗芸能の区切りは曖昧であるが、ともかく昔から人々に愛好されてきた娯楽文化で、明確な基準がある訳ではないものの、それなりに歴史を持っている。まあ「ほんの」200~300年のものもあれば、千年を超えて愛されているものもあるので、何をもって「伝統」と呼ぶのかは、かなりいい加減なのだが。

 しかし日本の小説文化が紫式部に始まるのであれば、ここで我々が行っている小説を書くという行為も、ある意味立派に伝統を継承する文化であると言える。エッセイも清少納言だしな。文学を伝統芸能とする説はあまり聞かれないが、あと100年も経てば物書きも伝統芸能と呼ばれる可能性はある。それはあまり嬉しい事ではないのかも知れないけれど。

 伝統芸能という言葉は必ずしも褒め言葉ではない。ときとして、いつまで経っても変わらない、変われない事を揶揄する言葉としても使われるのだ。

 誰も先頭に立たず誰も責任を取らず、何もかんもグダグダな自民党政治が延々と続いているかと思ったら、野党は野党で「50歳の男が14歳の女子中学生とSEXして何が悪い」とか言い出す辺り、伝統芸能だなあと思う今日この頃。

 もちろん伝統芸能は日本独特のものという訳ではない。世界にはイロイロな国がある訳で、当然様々な伝統芸能があるものなのだ。

 9日、南米の国アルゼンチンのフェルナンデス大統領は、来訪したスペインのサンチェス首相や財界関係者と首都ブエノスアイレスで会談した際にこう述べたらしい。

「私は欧州主義者だ。欧州を信じている」

「メキシコ人はインディアン発祥で、ブラジル人はジャングル出身だ。だが、われわれアルゼンチン人は船でやって来た。向こうから、欧州から来た船だ。そうやって私たちはこの社会を築いた」(以上AFP)

 メキシコの詩人の言葉の引用らしいが、この発言はただちに拡散され、特にブラジルでは激しい批判が巻き起こり、結果フェルナンデス大統領は謝罪に追い込まれた。

「誰かを不快にさせる意図はなかった」

「20世紀前半にわが国は500万人を超える移民を受け入れ、彼らはわが国の先住民と共に暮らしてきた」

「わが国は多様性を誇りにしている」(以上AFP)

 まあ彼に限らず、おそらくは欧州の旧植民地であった国には欧州至上主義的思想がいまもあるのだろう。それはある意味伝統芸能だ。「誰かを不快にさせる意図はなかった」というのも実際嘘ではなく、まったく無邪気に素直な心で今回の発言をした可能性がある。理想はともかく、これが世界の普通であり現実でありスタンダードなのかも知れない。

 一方、北半球のロシアでは矯正当局(何か凄い言葉だな)が10日、極東シベリア地方にあるバイカル・アムール鉄道の新区間の建設工事に、労働力として受刑者を派遣すると発表した。このバイカル・アムール鉄道の一部区間は旧ソ連時代に、グラグと呼ばれる強制労働収容所の囚人によって建設されたものらしい。しかしロシア政府はグラグを復活させるつもりはないと強調している模様。

 強調されたってなあ。事実上の「シベリア送り」であるのは間違いない。新型コロナウイルスの感染拡大によって外国人労働者が確保できずに労働力不足となってしまったため、「刑務作業を利用し、矯正施設として機能する場を作るという目的で合意がなされた」(AFP)らしいのだが、結論ありきの決定に思える。これはある意味ロシアの伝統芸能と言えるだろう。国民性というのは50年や100年では変わらないという事だろうな。怖い怖い。


 7日、新潟地裁で開かれた覚醒剤取締法違反と関税法違反の罪で起訴された2人の被告に対する裁判員裁判で、担当した3人の裁判官のうち、男性裁判官1人が公判中に居眠りをしていたらしい。

「前日よく眠れなかった。公判中に何度か睡魔に襲われた」(朝日新聞)

 と本人は述べているようだが、実のところ退屈だったのではないか。まあ裁判官としてはあるまじき態度であるものの、人間はそうそう完璧に仕事をこなせる生き物ではないだろう。

 地裁の所長は、

「誠に遺憾。今後こうしたことがないよう周知を徹底したい」

「今後、事実確認をした上で適切に判断する」(以上朝日新聞)

 と話しているそうだが、あんまり厳しすぎる処分が下されない事を祈る。もちろん自分に関わる裁判で居眠りされたらムカつくが、マスコミに全国紙面で叩かれるほどの事でもないと思うのだ。人間のやってる事だしな。


 昔から「子供の喧嘩に親が出る」のはみっともない事の代名詞だが、先月11日、自分の子供と知人の子供が喧嘩して自分の子供が泣かされた事に腹を立て、知人の息子の髪をつかんで引き倒したとして、北海道札幌市の無職の男が逮捕された。ちなみに引き倒された知人の子供は1歳である。書き間違いではない。1歳の男児の髪をつかんで引き倒したのだ。

 もうね。何と言うかね。自分の子供をぶん殴るよりはマシと言えなくもないが、こういう馬鹿は結局自分の子供にも手を上げるのではないか。いろんな意味で絶望感が漂う話である。


 短いが本日はこんなところで。どうにもネタが見つからない。最近アンテナの性能が鈍っているのかも知れない。面白い事が思いつかないのだ。昨日はファンタジーを500文字ほど書いたが、何とも思うように進まない。脳が疲れ切っている感じ。うーむ。うーむ。うーむ。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る