第407話 2020/11/24 君子とか
本日は7時起き。体調はまあまあ。気温は低いが外は明るいし、何とか動けるだろう。そろそろ買い物に行かなきゃな。ああ面倒臭い。人間はいつまで買い物に行かねばならんのだろうな。もう21世紀だぞ。必要な物などボタン1つで電送されてくるような世界にならないだろうか。ネットスーパーですら面倒臭いのに。はあ、ため息ばかりが出る。
「君子危うきに近寄らず」「君子豹変す」の君子とは、学識人格ともに優れた非常に立派な人物の事を言う。対義語は「小人」となる。まあ、虫けらとはかけ離れたイメージだな。そもそも自分自身の事を「虫けら」と言う君子などいるはずもない。ただし、必ずしも君子イコール一番立派な人とは限らない。
「聖人君子」という言葉があるが、これは「聖人か君子のように立派だ」という意味である。聖人とは儒教においてすべてが完璧な人間を指す。学問と人間性に秀でた君子はその次に理想的な人物像となる。つまり人間として「1番か2番だ」という意味であって、聖人と君子が対等にセットになっている訳ではない。動かしがたい順番があるのだ。
とは言え2番手グループでもたいがい立派である。かつて「2位じゃダメなんですか」とか言った人もいるが、2位で良しとする人物には2位の座は遠かろう。1番を目指して結果的に2番になった人物には、敬意と賞賛が集まるのではないか。
さて話は変わるが、歳を取ると月日の流れるのが早い。もの凄いスピードで流れて行く。まさに光陰矢の如し。何せあと1ヶ月でクリスマスである。「ああ夏が来るなあ、暑いなあ、嫌だなあ」とか言ってたのが、ホンのついこないだとしか思えないのだが、あっという間にもうクリスマスシーズンだ。
この季節になると世間にはクリスマスソングが流れ、スーパーマーケットには赤い長靴に入った菓子類が置かれる。そんな中、比較的最近になって交わされるようになった言葉がある。
「こいつトナカイ信じてるぞ」
これがネタとして出回り始めたのはいつ頃だろう。この数年だと思うのだが。たぶん10年前には聞かなかったはずだ。
言うまでもなく、てか説明するのもアホらしいのだが、トナカイはサンタクロースのソリを引く動物である。しかし空想の産物ではない。当たり前すぎるほど当たり前だが実在する生物だ。もちろん鼻は赤くないし空も飛ばない。奈良公園にいる鹿よりは大きいが、人間を乗せられる程の大きさはない。
このトナカイと何故か混同される動物に、ヘラジカがある。名前の通りシカの仲間であり、確かにシルエットには共通項がある。生息域も重なっている。だが横に並べるまでもなく、まったく違う動物だ。何せ大きさが桁違いである。
トナカイは最大級の個体でも体高150センチ程度、立派な角をしていても、そのてっぺんは2メートルあるかないかである。だがヘラジカは体高2メートルが普通サイズ、角の上端は3メートル近くになるだろう。全長も3メートルを超える。サイズ的にわかりやすい例を挙げるなら、ちょっと寸法の短い2トントラックくらいの大きさだと考えれば間違いない。そんな巨体が時速50キロ程度で走るらしい。人間がぶつかれば、普通に死ぬ。
そんなヘラジカだが、カナダ西部アルバータ州の町ジャスパーでは、「ヘラジカに車を舐めさせないで」と書かれた道路標識があるそうだ。どういう事かと言えば、北国では冬に融雪剤として道路に塩を蒔く。それは当然、車の表面に付着する。この塩をヘラジカが塩分補給のために舐めるらしい。ジャスパーの国立公園内には塩湖があり、本来ならヘラジカはそこで塩分を補給するのに、最近になって車からも塩分が採れると気づいた模様。
上に書いたようにヘラジカは巨獣である。移動中の車に近付いてくれば事故を起こす恐れがあるし、停車しているからといって安心もできない。車の塩は好きでも人間が好きとは限らないからだ。要は命が惜しければヘラジカには近付くなという事である。
カナダではヘラジカの天敵であるオオカミが減少し、ヘラジカの頭数は増加しているそうだ。ヘラジカに遭遇する確率も高くなっているという。君子危うきに近寄らず。日本でもあまり他人事ではない。ヘラジカこそ生息していないものの、野生動物に餌を与えようとする馬鹿がいつまでたってもいなくならないからな。歳を取っても自分の行動がいかに危険であるかを考えられる人間でありたいと思う次第。
現在、というかずっと前からインドと中国は国境線を巡って対立しているが、標高5600メートルの地点にある係争地域で、中国軍が8月29日にマイクロ波兵器を使ってインド軍から山頂の陣地を奪ったと中国人民大学国際関係学院の副院長が主張したらしい。
「山頂が電子レンジになった」
「15分で山頂を占領していた全員がおう吐し、逃げた」(以上時事通信)
と講演で述べた模様。インド軍はこれを否定し、中国軍はノーコメントだそうだ。
まあ普通に考えてないわな。電子レンジに物が温められるのは、ひとえにマイクロ波の発生源であるマグネトロンとの距離が近いからである。まさかインド軍の顔の間近にまでマグネトロンを持って行った訳ではあるまい。
確かにマイクロ波は長距離でも届くが、当然の如く減衰する。兵器として使用できるレベルのマイクロ波発生装置など、相当大がかりな物になるだろう。少なくともインド側から見て、「あいつら何か兵器を持ち出してきた」とわかる程度には。それなのにインド側からミサイルも何も飛んでこなかったというのは不自然と言える。
インドと中国の間には、国境線で銃器・兵器の類いを使用しないという約束事がある。先般両軍が衝突したとき、殴り合いの乱闘になったのはそれが理由である。そこに正体不明の兵器らしき物を持ち込めば、インド側には反撃のための正当な理由が生まれる。そのマイクロ波でミサイルも撃ち落とせるのなら別だが、そうではないのなら中国側にメリットがない。
まあ、自国を持ち上げるために頭のおかしな事を言い出す輩は世界中にいるのだ、中国にだって普通にいるだろう。問題はそれを取り上げるメディアである。ちょっとはおかしいと思え。さすがにこんな事でインドと中国の間に全面戦争が勃発するとは思わないが、無思慮な報道は百害あって一利なしである。勘弁してもらいたいところ。
中国関連で1つ。香港の西九竜裁判所は23日、公判が開始された民主活動家の黄之鋒氏、周庭氏、林朗彦氏の3名について保釈の継続を認めず、彼らは即日収監された。昨年6月に香港政府の「逃亡犯条例」改正案に反対して警察本部周辺で無許可の集会を扇動した、「違法集会扇動罪」の容疑である。3人にはすでに有罪判決が出ており、来月2日に量刑が宣告される。
これに関して何も言わない日本政府が歯痒い。外務省のサイトのトップページを見てみても、香港の文字はどこにもない。王毅氏の訪日については書いているのに。管首相はこの国をどこへ導きたいのだろう。毅然とした態度とか無理なのか。香港問題を中国の内政問題として無視する気なのか。とにかく歯痒いとしか言いようがない。
本日はこんなところで。買い物には行って来た。大阪府で新型コロナの感染が爆発的に広まっているとは思えないようなノンビリした空気だった。まあ、患者の大半は大阪市内とその周辺だからな。この辺に危機感がないのは仕方ないのかも知れない。かく言う虫けらもほとんど気にしていないし。何とかこのまま乗り切れないものだろうか。
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