第389話 2020/11/6 アメリカ大統領選挙とか

 本日は10時半起き。朝が寒いと起きられないな。とか何とか言いながら布団を蹴飛ばしてるのは何故だろう。寝相が悪いのか。何にせよ体には良くないのでどうにかしたいところ。


 さて、日本時間の4日から開票が始まったアメリカ大統領選挙は、まだ決着がついていない。さすがにここまでもつれるとはトランプ氏の支持者もバイデン氏の支持者も思っていなかった模様。報道を通じて困惑が伝わってくる。もしこのままバイデン氏が勝ったとしても、トランプ支持者は簡単にそれを受け入れないだろう。今後事あるごとにバイデン氏のミスをあげつらい攻撃するのは目に見えている。

 イランでは過激派のアフマディネジャド元大統領が穏健派で現職のロウハニ大統領を何かにつけて非難するのが慣例となっているが、同じような現象がアメリカでも見られるのかも知れない。

 ロシアにジリノフスキー氏という政治家がいる。非常に口の立つ保守派で、ロシア自由民主党の党首だ。自由民主党は当たり前だが少数政党であり勢力は小さいものの、ジリノフスキー党首の過激で明解な言葉が人気を呼び、ある意味カルト的な支持を集めている。

 トランプ氏は本当ならジリノフスキー氏のような政治家を目指すべきだったのではないか。それが何故かいきなり大統領選挙に出てしまい、ついうっかり当選してしまったのだ。その結果、本来ならカルト的指向を持つ、これまで他人の陰に身を隠していた人々が一気に世の中の表面に顔を出し、そして彼らが先頭に立って「USA!」を叫んだのだろう。と言うとまるでトランプ氏がアメリカを分断させたかのようにも思えるが、実際にはすでに分断されていたアメリカの現状を明るみに出したのがトランプ氏の存在だったと考えるところ。

 それもまたアメリカという国の真実の姿の一つではあると思うのだが、とにかく結果として国は分断された。トランプ氏は決して無能な大統領ではないものの、国民をまとめる能力は大きく欠けている。ならばバイデン氏ならまとまるのかと言えば、おそらくそんな訳にも行くまい。この分断は長い時間をかけて少しずつ解消して行くしかない。ただ今後の展開いかんによっては、分断が決定的になってしまうかも知れない。

 もし今回の選挙でトランプ氏が敗れ、それで金輪際政界を引退するなら後は時間が解決してくれる。だが政治に影響力を持ち続けようとした場合にはそうも行かない。たとえば一つの道としてトランプ氏が敗れた後で共和党と距離を置き、自らを中心とする第三の政党を興したとしたら。それは共和民主の両党ほどには大きくならないだろうが、大統領選挙のキャスティングボードを握るくらいの影響力は持つ可能性がある。その影響はトランプ氏が生きている限り続くだろう。それは分断が継続する事を意味する。

 日本神話には禍津日神まがつひのかみという神がいる。栗本薫氏の小説『魔界水滸伝』以降は一文字短く禍津神まがつかみと呼ばれる事が増えているが、厄災を司る神で、ときに厄災を与え、ときに厄災から守る。もし栗本氏が存命なら、トランプ大統領を禍津神と呼んだかも知れないなと思う。キリスト教的解釈をするなら、アメリカという国に試練を与えるために遣わされたのがトランプ氏かも知れない。そう考えたくなるほどのインパクトのある人物だ。もしかしたら10年後のアメリカ人はトランプ氏の後の大統領が誰であったか思い出せなかったりするのではないか。それが笑い話になってくれると有り難いのだが。

 虫けら的に一番良いと思うのは、トランプ氏が再選されてその上で国内の分断解消に精力を傾けてくれる事なのだが、なかなかそう上手くも行かないのではないか。昔から「アメリカがくしゃみをすると日本が風邪をひく」と言われている。我々は未曾有の衝撃に備えておいた方が良いのだろう。


 もしバイデン氏がアメリカ大統領になったら、日米関係はこれまでと変わるに違いない。トランプ氏のように在日米軍の思いやり予算を何倍にもしろとは言わなくなるかも知れないが、その分日本と距離を置こうとするだろう。尖閣問題には首を突っ込まなくなるだろうし、さらに視界を広げれば台湾問題や、インド・オーストラリアなどとの中国包囲網にも関心を示さなくなる可能性はある。

 もちろんアメリカと中国の利益が直接ぶつかるところではアメリカ優先の態度を示すだろうが、世界のリーダーシップを中国と争うような姿勢は見せなくなるのではないか。まあこれはトランプ氏の前のオバマ氏の頃から始まった事なので、今更どうしようもないのだが。

 日本はこれまで以上にアメリカ頼りではない、自力で自国を守る必要性に迫られるやも知れない。もしそうなれば将来的に日米安保を縮小し、日本を軍事大国化せねばならなくなる。税金が上がるだろうし、公共サービスは低下するだろう。いつまでも先進国だG7だなどと言っていられない。日本でアメリカ大統領選挙を見ながらバイデン氏を応援している人は、それを理解しておくべきだと考える次第。


 大統領選挙以外の話題も。国会議員4人中3人が離党して立憲民主党に合流することが決まっている社民党は、5日の常任幹事会で新スローガンを決定した。

「総選挙勝利! 社会民主主義の政治を実現しよう」

 だそうだ。アレかな、中学校の文化祭かな。もうちょっと何かひねるとかできなかったのだろうか。そもそも何をもって勝利と言うつもりなのか。まさか次の総選挙で単独過半数でも狙う? まあマジレスすればそんな人数の候補が擁立できるはずなどないので、とりあえず福島みずほ党首の議席が確保できれば勝ちとか……いやいやいや、福島氏は参議院議員だ。衆議院議員に鞍替えでもしない限り関係ない。なら衆議院議員が1人でも増えれば勝ちという事なのかも知れない。

 何にせよ、あまり崇高な目標は立てていないと思われる。具体性のないふんわりとしたスローガンである。まあ国会議員1人のミニ政党だからな、ふんわりせざるを得ないのだろう。


 インターネット上において肥料の名目で危険ドラッグを販売し、2億3千万円以上を売り上げていた埼玉県の親子が5日、警視庁に逮捕された。ひえー、えらい儲かるものなのだな。ちなみに今回は医薬品医療機器法違反容疑だという。危険ドラッグは麻薬ではないので麻薬及び向精神薬取締法違反では取り締まれない。ただし関税法や道路交通法などでも検挙できるそうなので、逮捕する理由はいくらでも用意出来る模様。迂闊に手など出さない事である。


 本日はこんなところで。昨日は全然書けなかったが、何とか方向性は決める事ができた。今日は書けるかも知れない。とにかく頑張ろう。

 さあて、買い物に行ってくるかな。豆腐だ豆腐だ、おまえは麻婆豆腐を食うのだ。

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