第79話 昇進、狩人助手

 


 ある日の休日。


「とうっ!」


 ーーギンッ


「ふむ」


 俺は謎の黒服オールバックマンに襲われていた。


 文字通り、本当に襲われているのだ。

 刃渡り100センチくらいの刃物で。


「これで5回だな」

「そうですね」


 場所はレトレシア区、どこかの建物の屋根。


「良い反応だ」

「ありがとうございます」


 アヴォンから言われた手合わせ間の5回の襲撃。

 俺はその襲撃全てを余裕に凌いできた。


 ただいまちょうど5回目の襲撃があったわけだが、今回もアヴォンの斬撃に反応して、素早くタング・ポルタを変形させて受けることに成功した。


「あの先生」

「なんだ?」


 タング・ポルタを棒へ戻して袖の中へしまう。


 今までの襲撃では襲われたら襲われっぱなしで、すぐどっか行ってしまっていたアヴォンだが、

 なぜか今回はどこにもいかずただ突っ立っている。


 これは質疑応答の時間と考えて良いんだろうか。


 一度だけ走り去るアヴォンを追いかけたことがあったが、俺が追いかけていると知った瞬間、

 姿が搔き消えるくらいの速度で逃げられてしまって会話をしようにもすることが出来なかった。


 だから今回はチャンスなんだ。

 今なら気になったいた事を聞ける。


「色々聞きたいことはあるんですけど、その、まず最初に初日に王都を数ヶ月離れるって言ってたのってブラフだったんですか?」

「ブラフではない。実際数ヶ月掛かる仕事だと上から聞いていたからそう伝えただけだ」

「そうだったんですか。じゃあ仕事が無くなったとかですか?」

「違う。私が優秀すぎたせいで3日で終わったというだけだ」

「……ぁ、そうすか」


 なんだこのアヴォンは。

 普通自分が優秀すぎた、とか言うか?

 しかも真面目な顔で言いやがって。

 ここが笑う場面なのかどうか、冗談言ってるのかどうか全然わからねぇじゃないか。

 まだ師匠の方が表情豊かでわかりやすいわ。


「それじゃもう一つ。僕のレトレシアの入学式の時、先生って襲撃に来ましたよね?」

「……」

「……あれ?」


 アヴォンがフリーズした。

 なんだよ。

 バグの仕方まで師匠とそっくりじゃねぇか。


「アーカム」

「はい」

「お前はなぜクレアさんと一緒に生活しているんだ?師匠は俺をお前の指導役に付けたと思ったのだが」

「ぇ、クレアさん?」


 アヴォンの口から突然アパートの大家の名前が飛び出して目が点になる。

 なんで、アヴォンが俺の住んでる場所のことに疑問を持つんだ?


「そうだ。なぜクレア先生と共に生活しているんだと聞いている」

「クレア先生、ですか」

「……? お前、まさか知らずに一緒にいたのか?」

「え、何をですか?」


 いまいちアヴォンと話が噛み合わない。


 うちアパートの大家であるクレアさんをアヴォンはクレア先生と読んでいる。

 アヴォンの学生時代の恩師かなにかか?


 あの人、どう見ても給食のおばちゃんにしか見えないんだけどさ。

 まさか先生だったとわな。


 あーダメだ、またアヴォンがフリーズした。


「うーん、クレア先生……ですか」


 アヴォンがクレア先生と呼ぶ理由。


「ん、ぁ、そういえば」


 閃いた。

 これはわかったかもしれんぞ。


 クレアさんと初めて会っときに感じた、観察能力、日頃の隙のない佇まい、

 そして毎朝の鍛錬の時なぜか的確なワンポイントアドバイスを残していくことなど。


「あの先生、クレアさんってもしかしてーー」

「言うな。私の失態だ」

「ぁ、やっぱそうなんですね」


 この反応、確信した。

 クレア・トチクルイは元狩人だ。


 アヴォンの言う失態とは、師匠の言っていた狩人の掟ーー狩人の情報を漏洩してはいけないーーを破ってしまった事だろう。


 最初の時、師匠も「狩人協会」という単語を出しただけなのにすごく気にしていた。

 それなのにアヴォンは、がっつり個人を特定できる形で情報を与えてしまったのだ。

 これはちょっとばかし、若手実力派エリート狩人さんのアヴォンには応える失態だろう。


「あー先生、大丈夫ですよ。クレアさんも多分、僕に隠す気ないです。早朝に鍛錬してる時とか、めっちゃ的確にアドバイスしてきますもん」

「……そうか?」

「そうですよ、なんなら今からクレアさんに会いに行きましょう。多分事務所で編み物して暇してますよ。師匠みたいに」


 クレアさんは編み物が趣味だ。

 俺も地味に教えてもらったりする事がある。

 空いた時間にトチクルイ荘の中庭にある縁側に座って、呑気に編み物講座を受講することだってしばしば。


「いや、それはやめておこう。クレア先生は本気で編み物をしているんだ。邪魔するのは悪い」

「そんな本気ってほどじゃないと思いますけどね」


 アヴォンとクレアさんはどういう関係なんだろうか?

 俺とアヴォンのレザー流狩猟術の師匠はテニール・レザージャック。

 アヴォンはそんな師匠のことを俺と同じく師匠と呼んでいる。


 だが、クレアさんのことはクレア先生と呼んでいる。

 うーん、なんかしらの生徒、師弟関係にあったのは間違いなさそうだけどな。


「アーカム、詮索はよせ。そんなんじゃ狩人協会に入ったら気になることが多すぎてやっていけなくなる」


 アヴォンは狼狽から立ち直り、いつも通りのクールな雰囲気を纏う。

 メガネをくいっと押し上げ、オールバックを撫で付けた。


「よし、それでは本日は第二回目の手合わせをしようか」


 話題を切り替えてきたな。


「はい、わかりました」


 まぁ、たしかに、秘密結社の中で他人の秘密を詮索するような奴はうまくやっていけない、という意見には一理ある。

 ここはアヴォンのアドバイスを真摯に受け止めて、引き下がろうではないか。


「うむ。それでは2時間後に修練場に来い。解散」

「はい!」


 数秒後、俺とアヴォンは仲良くそろってレストラン「アンパンファミリ」へ入っていった。


 ー


 遺跡街地下ドーム修練場。


 ーーパァァァアンッ


「ハォッ!」


 高速フリッカーに拳の「鎧圧」をドリル状に巻き込むことで「鎧圧」突破力を上げた「螺旋フリッカー」を叩き込む。

 が、狩人には届かずたやすく避けられる。


 想定内だ。


「フゥアッ!」


 アヴォンの避けた先へ右ストレートを打ち込む。

 彼は特に驚いた様子もなく素早く半身になって避けた。


 これも想定内。


 右ストレートで流れた右腕を左腰下方向へ振り抜く。

 体を空中に浮かせて前転させ、低空かかと落としへ。


 それと同時に腰からカルイ刀と長剣を抜き放ち「双天一流」へ切り替える。


「フルァッ!」


 当然かかと落としなんて当たるわけがない。

 アヴォンには紙一重の最小限の動きで避けられる。


「ふんっ!」


 ここだ。

 かかと落としを行った右つま先が地面に接地した瞬間。

 短距離縮地法「縮差しゅくさ」を使って数十センチの距離をつま先の力だけで瞬間移動する。


 そして、腰を入れ長剣による「精研斬り」でアヴォンをぶっ殺しに掛かった。


「オラァアッ!」


 またしても避けられる。


 がーー。


 ーーキィッ


「精研斬り」まで含めてブラフだ。

 本命は左手のカルイ刀。


 腕を目一杯伸ばして短剣の剣先でアヴォンの「鎧圧」を掠めることに成功した。


 だが、こんなんじゃダメだ。

 剣先が触れただけでは満足しない。

 貪欲に前蹴りを放つ。


「ふるぅあ!」


 が、アヴォンは機敏な動作で一気に後退し距離をとってこちらの間合いから離脱してしまった。


「ここまでだ」

「はぁ、はぁ、はい」


 肩で息をしながら、手に持つ剣を斬り払って鞘に収める。


 血糊がついているわけじゃないが、斬り払うのは癖みたいなもんだ。


「驚愕だ」

「はぁ、はい?」


 アヴォンは全然驚いていない顔で驚愕しているらしい。


「いや、顔が、全然驚いてくれてないです」

「そうか?」

「えぇ」

「″よいしょ、よいしょ″」


 銀髪アーカムに汗を拭いてもらいながら、俺はこれまでの斬り合いでリングに落としたタング・ポルタとラビッテの杖を拾いに行った。

 その間にアヴォンの指導講評がはじまった。


「襲撃の時点で薄々感じていたが、すさまじい成長率だ。見違えるように強くなっている」


 アヴォンは懐から手帳を取り出して、何かを書き込みながら言った。


「へへ、そうですかね。僕強くなってますかね?」

「あぁお前は強くなっている。狩人アヴォン・グッドマンが証明だ」


 アヴォンが真面目くさった表情で褒めてくるので、発言の信憑性が高くすごく嬉しい気持ちになる。


「私は決めたぞ。アーカム」

「あ、はい!」

「″はい!″」


 アヴォンは紙を一枚破り取って手帳を閉じ、それを胸元にしまった。


「アーカム、狩人になりたいか?」

「え? あ、えぇそりゃまぁ」

「″当たり前じゃん。何言ってんだろコイツ″」


 失礼な口を聞いている霊体アーカムを精神世界へ押し戻しつつ、続きを待つ。


「ふむ、いいだろう。アーカム・アルドレア、おめでとう。今日からお前は狩人助手だ」


 ーーパチパチパチッ


 アヴォンはにこやかな表情で手を叩いて祝福してくれる。


「狩人、助手ですか?」


 てっきり狩人にしてもらえるのかと思ったのに、なんか余計な言葉が語尾にくっ付いている。


 助手?

 アヴォンを手伝えってこと?


「狩人、助手だ。基本的には狩人とはなんの関係もない。レザー流の師範が勝手に考えた役職だ」


 て、ことはアレかい。

 それってつまり何の意味もないってことかい?

 あ、これもしかして冗談か?

 わかりずれぇな!


「私も狩人になる4年くらい前に師匠にこの助手任命されたの覚えていたのでな。

 自分が弟子を持ったら狩人にさせる前にまずこの狩人助手に任命しようと思っていたんだ」

「はぁ、そうですか」


 んぅー別にふざけてる訳じゃない、のか?

 本当にわかりづらい人だ。


「私は狩人助手に任命された時は師匠はふざけてるのかと思っていたが、今ならこの助手という役職の意味が分かる気がする」


 危ない。

 ふざけた感じでツッコムところだった。

 この感じ全然冗談のノリじゃねぇわ。


「狩人、とその他の人類には戦闘力という意味であまりにも差がありすぎる」

「ほお」

「狩人だってピンキリだ。一番上と一番下では、その力には大きな差もある。

 だが仮にも狩人である存在とそれ以外の普通人類では狩人間の差、以上に大きな差が存在している」

「ふむふむ」


「だからこその狩人助手という中間の称号なのだ。アーカム、お前はもう大陸に存在する99.99パーセントの人類よりも強い位置にいる」

「ぇ、そんなですか!?」


 唐突に具体性を持つ数値を言われて驚いてしまう。

 俺ってそんな強くなってたのかよ。


「人類が最も多く住むこのセントラ大陸の人口は、ギルドの調べは50億人と言われている」

「へぇ、結構いるんですね」

「ん? 驚かないか。この情報を開示すると大抵の奴は驚いてくれるんだがな」


 アヴォンがこめかみをかきながら残念そうな顔をしている。

 まぁ、俺の元いた世界もっといたからな、そんな驚く数字でもない。


 いや、でも待てよ。


 時代背景がおよそ元いた世界での1700年くらいだから、その頃と比べたらかなり多いかもしれないな。

 元いた世界じゃ人口爆発とか言って、最近一気に増えたって話だしな。


 それに、だ。


 セントラ大陸だけで50億人ってことは、元の世界で言ったら、ユーラシア大陸だけで50億人いるって事になるんか?

 うん、だとしたら確かにめちゃくちゃ人多いな。


 食べ物の栄養価とか現代より低そうだし、魔物とかって直接人口減らしてきそうな要因もたくさんあるのにな。

 まぁ、でもやっぱファンタジーな魔法世界だから、そこら辺は深く考えない方がいいのかな……。


「そういうわけでこれからは自分が人類最上位戦闘スキルを持つ者なのだという自覚を持っておけ。狩人助手はそのための目安でもある」

「はい、わかりました!」


 なんだかよくわからんけど、とりあえず俺がめちゃくちゃ強い奴って認めてもらえたような気がしていい気分だ。


「先生、僕が狩人助手に任命されたってことは狩人になる日も近いってことですよね!?」


 期待の眼差しでアヴォンを見上げる。


「ふむ。そういうことになるな」

「イエス!」


 よし、いいぞ。

 順調に狩人への道を歩めている。


「ひいてはお前に『狩人協会』の持つ『怪物』情報を少し伝授しておこうと思う。

 本部で正式に狩人になる際にはちょっとした筆記試験があるからな。早めに頭に入れておいた方がいい」

「異世界でも受験勉強、ですか」


 流石、秘密結社だ。

 頭の出来が悪い奴は入れないってわけかい。


「この後暇か? もし暇ならこのまま始めようと思う」

「えぇ、僕は特に予定などは」

「ふぅん、学生なのに寂しい奴だな」

「ぇ、なんで僕ディスられてんですかね」


 アヴォンから理不尽なディスりを受けつつも、修練場から飛び出していく。


 ー


 ローレシア魔法王国の王立大図書館は、遺跡街のある南第2区のグレナー区から、お隣の西第2区へ移動したナケイスト区にある。

 名前の通り、ローレシア二大魔法学校として知られる片割れのナケイスト魔法学校がある区画だ。


 この区画もレトレシア区と同様に魔法学校のために最適化された区画であり、お金持ちの学生がたちがわんさかといる。

 ほとんどが貴族だの大商人の子供達で、皆が皆何かしら有力者たちの親を持つ奴らばかりだ。


 という風に各所からは聞いている。


 実際のところナケイスト区に来たのは初めてなので、アディや時計屋のエジサンがボロクソに言ってた様な場所なのかはわからない。


 アヴォンについて行き、王立大図書館にやってきた。

 図書館は言うまでもなくデカい建造物で、圧巻のスケールだ。


 うちのレトレシアや、遠目に見えているナケイスト魔法学校に比べたら幾分か見劣りするものの、

 それでも図書館入り口の大扉が5メートルの高さあるのはやり過ぎだと思う。


 図書館内は調和のとれた静観とした雰囲気だった。


 床には金色の刺繍の施された赤い絨毯が敷かれ、背の高い本棚が、1階から4階まで所狭しと敷き詰められている。


 建物の中央部は読書机が並んでいる空間があり、本棚が読書机の並んだ円形のホールを取り囲む様に並んでいる。


 全ての階を通して吹き抜けになっており、上を見上げれば階段あたりで、貴族カップルがいちゃついているのが見えた。


 さっさと爆発してしまえ。


「ここだ」


 アヴォンは1階の本棚に囲まれている、円形のホール読書机地帯の一角を適当に指差す。


「少し待っていろ。資料を取ってくる」


 それだけ言い残すとアヴォンはそそくさと、本棚の間に消えていった。


 さて、何をして待とうか。

 アヴォンは本を探しているのだろうし、すぐには戻ってこないだろう。


「うーん」


 何なく席を立つ。


 ちょっとトイレにでも行くか。

 別に行きたいわけではないんだけど。


 ーードサッバタバタバタバタ


「あれ?」

「あら?」


 何となしに歩き出した瞬間人にぶつかってしまったのだ。


 おかしいな、俺が人とぶつかるなんて。

 そんな人混みでもないというのに。


 そんな事を思いながらも、とりあえず謝ることに。


「あ、すみません。大丈夫ですか、って、あ!」

「また、あんたか」

「き、奇遇だ、だな」


 目の前に現れたのは金色の宝石の様な瞳に、艶めかしい褐色肌の少女。

 毛先だけ金銀色の輝きを放ち、吸い込まれる様な深い藍色のショートヘアをした女神様。


 カティヤ・ローレ・ドートリヒトさんだ。


 こんなところでもお会い出来るなんて、これはもしや運命の赤い糸で結ばれている、というやつなのではないだろうか。


「あ、本拾うの手伝うよ!」


 俺は落ちた本を拾うべく、腰を折ってしゃがみこむ。


「ん、これは……」


 手に取った本のタイトルが偶然目に入ってしまった。


「喰魂族の研究……魂を構成する魔素……? はは、カティヤさん、なんだかすごく難しい本をーー」

「ッ! なに勝手に読んでんのよ!」


 ーードゴォッ


 カティヤさんのヤクザ蹴りをお見舞いされて、いつのまにか本も取り上げられた。


「痛ぃぃ……ッ!」

「なに企んでるか知らないけどね、私がいる限り勝手なことはさせないから。少しでも変なことしてみなさい、すぐに八つ裂きにしてやる、この吸血鬼め」

「ふぇ?」


 カティヤさんは何か言うと、これまたいつのまにか拾い上げていた抱える程の大量の本を持って2階へと消えていった。


「な、何だったんだ? てか、俺が吸血鬼なの向こうも気づいてたのか……」


 俺嫌われすぎじゃろ。

 本に触っただけで、八つ裂きとかさ。


「はぁ」


 自分の進む道が茨城に覆われて過ぎていて嫌になるぜ。


「何をしているアーカム」

「崖の上のお花の高さに絶望してるんです」

「?」


 振り向いてみると、何冊か本を持ったアヴォンが不思議そうな顔をして佇んでいた。


「よくわからないが、始めるぞ。時間は有効に使え」


 席に着き、アヴォンは本を開いて授業を開始した。


「それじゃ、とりあえず吸血鬼から行くか」

「そうですね」

「よし、ここを見ろ。これは吸血鬼の血に効果的な銀についての研究だ。まず吸血鬼の捕獲に人類が初めて成功した2522年の実験結果から追うぞーー」


 この日のアヴォンの怪物講座は夜まで続いた。

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