ファランクス VS JK
槍が胴体を串刺しにせんと向かって来る。
しかし、槍は所詮槍。軌道が鞭のレベルで
「止まって見えるの…… よっ!」
胴体を串刺しにする……筈の槍を躱し、その槍を掴み、その上で鉄棒のようにバランスを取ってアクロバティックに………
ガキンッ!
兜諸共頭を蹴り飛ばす。
「おぃいい!しっかりしろ―!」「不味い!兜が凹んでる!」「何だアイツ!」「魔法の気配は無いぞ!」「一体何のチートだ⁉」
狼狽える槍の人達。
魔法?チート?何を言ってるの?
「そんな薄い金属、スチール缶潰すのと変わらないでしょ?」
スチール缶潰すのに魔法なんてファンタジーやチートなんて大袈裟なもの……要る?
「えぇい!密集陣形構えぃ!」
槍男の1人がそう言うと、槍男達がギッチギチにスクラムを組んでこちらに向かってきた。
「……ファランクスって奴かな?確か正面からやると強いけど、横からの攻撃に弱いって奴。あんまり知らないけど………まぁ、ンな事知るかぁ!」
ズバガァン!
手っ取り早く正面から殴って始末する事にした。
いや、側面が弱点なのは知ってるけど……………わざわざ横に回るのって面倒じゃない?
実際正面に当たった盾が凹んでるし、効果てきめんだし、OKOK。
「こんのぉ、化物が!」
辛うじて踏み止まった奴が何か失礼な事を言った。
「
メシメシメキギギギギ………
盾が割れた。というか、盾が紙切れの様に破れた。
「華のJK相手に、可憐な美少女捕まえて、化物ってアンタ達、ちょっと礼儀的にどうなの?」
人を同意無しに掻っ攫った挙句、化物扱いって、私の乙女心傷だらけ!
「しっつれいしちゃう!」
頭突きを噛まして一人気絶させる。
気絶した騎士(失礼)を捨てると、目の前にまた二人の鎧が立ち塞がった。
「もう良い!お前達、退け!」「お前達では話にも相手にもならん。」
ガチャガチャした音を立てて、緑と赤の鎧騎士が迫って来た。
歩き方がこいつ等よりマシだ。
得物は………妙な紅色の刀身の太刀と、妙な翠色の大鎌。
両方共洒落にならないデカさだから、技量腕力共それなりに高い。
仕方ない。アレをやるか。
「かかって来なさい誘拐犯。
アンタ達にアンクルブレイクってものを見せてあげる。」
かかって来いと言わんばかりに人指し指をチョイチョイとした。
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