小金色の大海


笑顔とセットで

カンパ~イ

くたびれた喉に

小金色の大海が沁み渡る


都会のど真ん中

無味乾燥なオフィスを抜け出し

しわくちゃな今日にお疲れ様

まっしろな明日に景気づけ、景気づけ


もくもくと

煙までおいしいバーベキュー

キラキラと

照明までおいしい色んな屋台


くたびれ加減は様々でも

ほろ酔いがすべてを受け止め

屋上からの夜景が主役たちを引き立てる


何もかも 忘れるわけにはいかない

何もかも 忘れられるほど甘くはない


上司、部下、同僚

肩書きまで

 キレイさっぱり 脱ぐことはできない


だけど

同じ夜に

同じとこで

食って、飲んで、話せば

「明日もなんとかなるだろう」と

  単細胞は

  息を吹き返すシステム




        ( 第42回 各務原市文芸祭 現代詩 文芸祭賞 )


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【 初出 】


詩のブログ

『 橙に包まれた浅い青 』


2014年09月20日

「 小金色の大海 」

http://komasen333.blog.jp/archives/2725866.html

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