第55話「アリスのチェス盤」

 「チェシャー猫、わたしのチェスばんしらない?」

アリスは小説に使うからと言ってチェス盤を探していた。


「アリス、それなら押し入れの下だよ、確かふたりの木箱入りのやつとマグネット付きでリバーシとセットのやつがあったはずだよ」

そう言うとチェシャー猫は押し入れの扉をカリカリした。


「あったよチェシャー猫、わたしリバーシとセットのにするね♪」

チェシャー猫は二つ降りの木箱入りのやつの方がお洒落しゃれいのかなと思ったが、アリスはよく物を落とすのでマグネット付きの方が正しい選択だなと思い直した。


「でもアリス、ってある意味お洒落だよね」

アリスの冷たい視線がチェシャー猫に突き刺さる、アリスは笑いには厳しい人なのだ。



この物語はフィクションです。がアリスのチェスはただルールを知っている程度ていどの腕前です。

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