悲しみの中にいるときには

この世には悲しみしかないのだと思った

淋しさの中にいるときには

この世は意志疎通（いしそつう）など出来ないのだと思った

周りが見えなくて

自分しか見えなくて

この世には情けなどないのだと思った

私の感情は

私を外界からシャットアウトしていた

踏み入れない

踏み入れさせない

頑（かたく）なな心

『まあいっか。もういいや』

そう思えるまで

ずいぶんと時間をかけてしまった

『大したことじゃない』

と思えれば

こんなにも心が軽くなるのに

もっと早く気がつけば

もっと早く楽になれたのに

でもまあいいか

遅くなったけど

わかることができて

よかったよ

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