第21話 宇宙を感じて

手を伸ばせばすぐそこに

あたたかい何かがある

いつも触れているのに気づかない

あたたかい何か


本当は必要じゃないことにとらわれて

大切なことが見えなくなって

自分で自分を苦しめて

冷たい寒い暗がりにいる


本当は私のまわりはあたたかいのに


目を閉じて

空を感じて

雲を突き抜けて

大気圏を突破して

宇宙の中に飛び込んだとき

ふわっと包まれたような感覚になれる

宇宙になんて行ったこともないのに


そしてそこはあたたかい


まるで冬の布団の中のように

あたたかくて気持ちいい


行ったことなんてないのに

どうしてそう思うんだろう


私はときどき

そうやって宇宙に想いをせる


何もかもを

自分さえも

許せるような

大きな気持ちになって

幸せなあたたかさに包まれる


あたたかさを感じたくなったら

目を閉じて手を広げて

そして

顔を上げて

宇宙を感じてみて


あなたはきっと

あたたかな空気に包まれて

穏やかに

優しくなれるから


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