「野生の猟団」(Wilde Jagd) E.MacDowell
曲名:Wilde Jagd
野生の猟団
作曲家:Edward MacDowell
エドワード・マクダウェル
収録:12 Virtuoso Etudes
12の超絶練習曲
作品番号:Op.46-3
初っ端から不穏な感じの風に木々が揺れてるような、逆巻く風を感じるような16分音符と8分音符。
一転明るくなる中間部分だけど、不穏さが消えきらないのがいい。
そしてこの明るくなる瞬間を挟んで、前は近づいて来てて、後ろは去っていくのかと思うと、ちょくちょく「この辺り馬の足音イメージしたリズムなのかしらん」とか思えたりする。
去っていくとこが意外とあっけないのも、「これは命取られたのでは?」って感じる。
ワイルド・ハント。正にワイルド・ハント。
永遠の狩りに興じる猟団。行き遭う者の命狩る猟団。
ガントライド、ワイルドハント、ガブリエルラチェッツ、マリュティノス。
どの伝承を想定したかでその頭領は、オーディン、ガブリエル、ヘカテー、ホレおばさん、アーサー王、フランシス・ドレイクに、マリュティノスのマチルダみたいな天国や神を蔑ろにした貴族まで多岐に渡るのだけど。
……というか多岐に渡り過ぎて困るレベルなんだけど。
「影の踊り」(Schattentanz)といい、「鬼火」(Will-o-wisp)といい、これといい、一般的に「野ばらに寄す」(To Wild Rose)というとても清楚で愛らしい曲が比較的有名なマクダウェルさんだけど、もしや意外と激しめ暗めの曲調の方がとても強くイメージを叩きつけてくるような曲を作ってらっさるのでは?
ところで、「Wilde Jagd」ってタイトルの曲ってこれ以外にもリストさんの作品とか別の人の作品にもあるらしいんですが、「荒野の狩り」って邦題は誤解を産むと思うのでどうにかしてほしい。
この「Wilde(英語のwildに同じ)」って日本の民俗学上の「山」と「里」の二項対立で言った場合の「山」側、つまりは人の秩序ならざるものだと思うのですよ、ええ(変なこだわり)
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