犠牲

おぼろに響く刃を聞いた

抜き身のそれは一瞬の意識を裂いた

曲がり角の想像にくらめいた僕に

もう終わりだと言っていた


人は心で歩くことができる

波が地球ほしの言うがまま

心のままに海を走るように


だから僕に不自由はない

地面に落ちた果実にも

きずからつくる自由だってあるはずだから


僕は切られてもいいんだ

忽然と意識を裂いた僕の刃よ

僕の闇を切ることで

お前の夢に優しい太陽が昇るのならば



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