長雨がとおる歌

今日は雨の日。憂鬱だ。

なんだかだるいし気分も重い。


「今日は朝からいい天気」


口に出して言ってはみるけど。

晴れるはずなどあるわきゃない。


憂鬱。憂鬱。憂鬱。憂鬱。憂鬱。憂鬱。憂鬱。憂鬱。


通る人びと口ぐち語る。留まる人びと口ぐち騙る。


雨。雨。雨。雨。雨。雨。雨。雨。雨。雨。雨。雨。雨。


歩く人びと傘さし話す。走る人びと傘なし黙る。


傘を濡らすは憂鬱の雨。傘を打つのは弾幕の雨。

町を揺らすは静かの雨。町を鳴らすは鼓動の雨。

道を繋ぐは悲しみの雨。道を変えるは起伏の雨。


雨降る道は全てを繋ぐ。雨降る道は全てを壊す。

平和の河は全てを流す。平和の河は全てを戻す。


それはさながら、天へ導く箱舟のごとく。

この世のすべてを浄化しつくすのだ。


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