第35話

「大丈夫か?」


「幻滅したでしょう嫌いになったでしょう」



「俺はまだお前の口から聞いてない。他人の言う事を真に受けるほど馬鹿じゃない」


「怒らないの?」


「お前が隠し事してるなんて今に始まったことじゃない。あいつの言ったことが嘘の可能性だってある」


「彼の言ったことは半分正解で半分違うの…だから聞いてくれる?」



「…うん」


「これはアナスタシアとティナに起きた2つの事件の話」






私達はお互いアルビノという共通点があり姉妹同然で育った



鬼の一族にとってアルビノは代々巫女の末裔の証として体に出るといわれていた



しかし、その血を受け継いでいるのはテンペスタ家でノヴェル家には絶対あり得ないことだった



実際そのことでティナは自身の兄からいじめられアナスタシアがそれを止めていた状況だった



ティナの両親は父親が全くティナに似ていないどころか興味すら起きていないようだった



そういう幼少期を得て育つ内に呪術に目覚め始めた



ただ、兄弟の誰よりも早く目覚めたためか更にいじめがひどくなっていた








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