鋭角


鋭角があった

「仲良くしようね」

そう話しかけて来た奴ですらも

傷つけ

やがて

誰もこの鋭角に触れなくなった

ある日、先端はその鋭角を失い

その理由はどうでも良いのだが

全く違う先端になることを余儀なくされた

つるんと丸みを帯びた外観

再び話しかけて来る連中

まだ微かに記憶が残っているならば

切り裂きたい

このふざけた世界とそこに生きなければならない自分自身を


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