第61話 彷徨う私


 みんなが私を無視する。


 何故、私を避けるのか。私は悪いことをしていない。暗い闇の中を独りで歩いている感じだ。唯一、子供だけが私を理解してくれる。私は優しく話しかける。すると無邪気に答えてくれる。でも、それでいいんだ。私は思い出したんだ。


 もう死んでいることを。

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