第47話 月光下の希望

 男は生きる希望を失っていた。


 全てがどうでもいい。男は自棄になる。死にたいけど死ねないのだ。不思議と急に走りたくなった。夜道,無心で男は全速力で走った。ここが何処か分からなくなるくらい走った。そして叫んだ。


 迷子にならぬよう月光は優しく男を照らしていた。

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