6 子供の鳥
子供の鳥
私はその日、子供の鳥と出会った。
私たちは二羽で一緒に夜の空を飛んで、嵐の中から抜け出した。
そとは嵐の中とはうってかわってとても穏やかな天気だった。見上げる夜空は満天の星空で、遠くにはとても大きな黄色に輝く丸い、丸い月があった。
「おめでとう。随分と上手に空を飛べたね」あなたは言った。
「ええ。自分でも不思議なくらい」私は涙をぬぐいながらあなたに言った。
それから私たちは嵐から離れるようにして進路を取った。
行き先はあなたが決めてくれた。
あなたは私の少し前の空を飛びながら、まるで私を誘導するにして、明るい星空の中を、(そして穏やかな夜風の中を)まるでお手本のような綺麗な飛びかたで、滑空して空いて飛んでいた。
私はそんなあなたの空を飛ぶ姿に憧れを抱いた。
それから私たちはやがて高度を下げていく。
嵐の中を脱出するために実際は、私たちはかなりの体力を消耗していた。
その体力を回復するために、あるいは少しでも安全な場所で睡眠をとるために、高度を下げてした一面に広がっている緑色の森の中で、どこか休めるような場所を探して、そして、そんな場所が見つかると、私たちはその場所に二羽で一緒に降り立った。
あなたが見つけてくれた場所。
……そこは森の木々の中にある、小さな木の小さな一本の枝の上だった。
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