第68話 実力差/賭け=変化

『I oes not belong t the world here.

  is ot recogniz re n the w rl .

 Th existence ho ng this is not recogniz .

 The se rate here 25%.

  he existenc which i is sea d here is two.

  he ru re is peculiar.

 The interference from th exis nce in wh it was seale decr ses n p wer.

 Th resistan e fr m the existe ce i w ch it as sea d is d eas .

  crushes nd the existence in which it w aled sui until it is set o one.

 W at exists here cannot e reco ize .

 Outsi e nnot be ec nized fr m he e.

 Error!

 I erf re oc red t ace.

 A se ops ha g a pe t mean g.

 T e i fluen of d ortion occurs in e stence of a nside.

 W rning!!

 T s pace c es ring coll e sta by.

 The s no time i anceli preparation. 』




ドガァン!!!


〈やるね。これはどうかな?〉


キュガッ!!!


「そうくるのかぁ。じゃぁこれはぁ?」


ゴッ……ガァアン!!!


〈ほうほう。じゃあ、これでどうだー〉


ズ――――ドォン!!!


「ほほぅ、なかなか興味深い反撃だねぇ」


 言い返す暇もなく次々飛んでくる極大魔法を片端から相殺していく。本当は受け流せればいいのだけど、残念ながら周囲にこの威力を流してしまうのは今避けたい状態だ。

 だから頑張って相殺している訳で、もちろん相殺で生じた魔力で周囲空間の支配もやってるんだけど、っていうか支配する片端から今いる魔晶の舞台の魔法的な補強に回してるんだけど、


ドッ……ゴガァアン!!!


〈あー、そういう方向と属性か。なるほど確かにいい手だね〉


 魔力回復力、魔法コスト減、威力ボーナス、これらにその全てを割り振って、ようやく食らいつけている現状はキツ過ぎる……!!

 ちなみに既にリジェネポーションは使用済みな上、普通の魔力ポーションもちょくちょく飲んでいると言えばどんな勢いで乱射しているかお分かりいただけるだろうか。


キュドンッッ!!!


「ほぅ、敢えて同属性をぶつける事で融合、その後相乗とはぁ」

〈うん。なかなか発想力が高いよ、ねっと〉


ドッガァアアン!!!


 相手が実験気分なのに対し、こちらは文字通りじり貧だ。どーにかしないともういくらもしないうちに詰む。お姫様はまだ気絶しているし、頼れる皆は、この乱射合戦が始まる前に、空間の波のようなものに浚われてどこかへ散り散りになってしまった。

 最悪の1つとは言え想定内だから、それぞれに対処しているとは思う。思うが、どこに居るか分からない以上下手に受け流して直撃したら大変だ。だからさっきから相殺しかしてないという訳である。


(あぁもう! 博打の類は嫌いだっていうのに!!)

「現れよ災厄、破壊にして蹂躙の権化!」


 結界が衝撃波で割れた分も全部『ストレイフ・エッジ』&複合魔法で自動迎撃砲台に変えていたが、それも術式補助に回して、なんとか口を動かす。


「煌くは滅びの光、終末を知らせる不吉の印!」

〈おや? また何かするのかな?〉

「空を見上げるしか無い者に、逃れる場もその時も与えられる事はない!」

「みたいだねぇ。それにしても、空、かぁ?」

「恐怖せよ戦慄せよ、それらは塵とも残らず残滓すら消え失せる!」

〈何が言いたいのかな?〉

「いいやぁ?」

「降り注ぐは奇跡の光景にして絶望と地獄の序章!」


 ごちゃごちゃ言いながらも魔法の乱射は止めない誘拐犯たちに敢えて怒りを募らせながら、私はすぐには補充の利かない切り札を切った。


「全てを諦めただ終わりに祈るがいい、もはや救いは与えられない――!」


 そして詠唱が完成した、

 瞬間。


〈お、おぉぉ!?〉

「なんとぉ!?」


 私の支配していた空間、それそのものが蠢いた。

 背後に展開していた全ての‘星’が輝度を増し、更に周囲部分の空間もねじくれるように渦を巻いてその中心に魔法陣を宿す。

 今足場としている魔晶の舞台からも人の頭大の結晶が次々と剥がれ落ちては、先ほどから応酬していた規模の魔法を内側に抱え込んだ。

 思考の半ば以上を魔法陣の刻み込み作業に割きながら、しかし右手の杖で照準補正を行って、


「――『ウルティム・メテオリーテングルーペ』ぇ!!」


 間違いなく最大火力の、正直通常空間で撃ったら大陸ぐらいなら消し飛ばせるんじゃないかって威力の魔法を、解き放った。


〈……へ?〉

「お、おやぁ?」


 誘拐犯たち以外の、拡散する方向に。

 自分たちの周りを素通りして遠くへ散っていく輝き達をどこかぽかんとした顔で眺めていた誘拐犯たち。そりゃそうだわな。普通はお返しとして撃つんであって、つまり自分たちに集中させると思うよな。


「――連鎖せよ」


 だからこそ決定的な隙となる。


「痛みよ苦しみよ、伝染し肥大し次の犠牲者に憑りつき飲み込め」


 それを致命的なものにするべく結界殻を張り替えるのにまぎれて詠唱を続ける。


「新たなる被害にて更なる憎悪を、新たなる破壊にて更なる嘆きを」


 ……大丈夫、まだ気づいてない。


「終わりなき連鎖の果てに円環の蛇すら食い殺すように、消して消えぬ傷を世界に刻み込んでしまうまで。生まれた全ての痛みが苦しみが憎悪が嘆きが、あらゆる器を満たして溢れてしまうまで」

〈…………いや、違う……?〉


 気づかれた! だが、もう遅い!!


「小さな棘の一刺しで猛毒は巡り命を奪う。小さき者は軽いと断じた、その報いは己の身にて思い知れ――」

「なん……そんなバカなぁ!?」


 右手の杖を振り上げ、術名発動に合わせて、


「――『レトリベイション・ギフト』」


 振り下ろした。


カァァー―――ン……!!


 西洋鐘のような澄んだ高い音が空間の支配者を問わずに遠く遠く響き渡る。詠唱中ずっと杖には魔力を溜め続け、それを殴ると同時に魔晶の舞台にぶち込んだのだから、あそこまで反応が遅れた以上阻止は難しい。

 そして術の性質上、一度広がってしまえばもう止められない。術者である私をして敵味方の識別すらできないから、実はちょっと皆の事が心配だ。限りなく自爆に近い技だから完全に博打である。

 今度こそ色の変わった顔を、それでも精一杯の威嚇を込めて、にやりとした笑みで見返し、吐き捨てるように呟いた。


「壊れてしまえ、こんな空間」
















Ab of out W ld

属性: ta ・C a

レベル:In i y

マスターレベル:Firt Div t

挑戦者:7人

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