第554話 キール あーたん 死亡

 

 『自分の中の魔力を暴走し、爆発……普通の人がするならただ花火があがっただけくらいの威力だけど……キャハッ!』


 アオイは1つの世界が消えた感覚を確認しながら少し冷や汗をかいて笑う。


 『これはホントに予想外よ!私の作った世界が丸ごと一つ消えちゃった!』


 よほど嬉しいのか1人で地面をゴロゴロと転がる、まるで恋している乙女の様だ。


 当然、髪や肌は女神の加護で汚れない。


 『ムラサメ……神によって殺されるべきだった仮面の男、勇者アオイを激怒させ無限とも言えるループに囚われていた男』


 『でも、このループには唯一ひとつの穴があったのね』





 『彼のループの内容は、過去の自分に未来の自分を食べさせる事で未来の自分の力を得ていた、その力はリセットされていた訳ではない』




 『蓄積されていた力は彼の中に眠っていた、最後の最後に爆発という形で解放されたのね』


 『彼……今の一瞬だけなら私達を超えていたかも、愛の力は素晴らしいものね……ま、私はぜんぜんその気はないんだけど♪モテるって辛い辛い♪』



 そう言って、次の映像に目を向ける『アオイ』だった。


 

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る