第488話 神の島に到着したアオイ

 《神の島》


 「さて、ついた」


 アオイ達は上空から飛び降りて神の島に着地する。


 「やっぱりこういうのってヒーロー着地になっちゃうよね」


 「ヒーロ〜着地〜?」


 「あ、いや何でもない気にしないで」


 周りは霧が支配しており、5メートル先も見えない。


 「すごい霧だね、たまこさんが来た時もこんな感じでした?」


 「そうね〜、この島の霧は謎が多いのよ〜夜には晴れるんだけど日中はずーっとこんな感じよ〜」


 「調べてみよっか」


 アオイは瓶を取り出してキャップを取り島の空気を入れる。


 「{ミカさん、これを調べてほしいんだけど}」


 {任せてくれ}


 瓶はそのままミカの所へ転送された。


 「さて、とどうします?」


 「2人で位置を見失わないように歩いて行きましょ〜、一応トミーさんから場所はマークしてもらってるのよね〜?」


 「うん、入り方も聞いたし大丈夫だけど」


 「ここは何が起こるか予想のつかない場所だからね〜……手、繋ぐ?」


 「はは、子供じゃあるまいし」


 「そうね〜……」


 アオイは獣人化した後、2人は静かに歩き出す。

 

 

 人間、視界を奪われている状況で頼りになるのは臭い、触感そして____音

 

 どんな小さな音も逃さないために2人は無言で歩いていた……


 「(霧が本当に濃いなぁ、これは一歩一歩足元も確認しないと……いきなり下が無くて奈落の底に落ちちゃったとか洒落にならないしね)」


 アオイとたまこはゆっくり、ゆっくりと何かないか注意しながら歩く事、30分。


 「(…………ふぁ〜あ……なんか眠くなって来たな……例えるなら深夜ゲームしてて気がつくと4時だけどこっから寝るか寝ないかの選択を迫まれるあの感じ……)」


 頭が集中力を切らしたのかボーッとしてくる。

 

 「(……………)」


 ついにはただ歩くだけになり……










 「あ、あれ?」




 「すいませんですぞー!こっちにポーズお願いするですぞ!」


 「あ、はーい」


 アオイが大勢の人の前で適当にピースを頭の上に乗せてポーズを取ると


 パシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャ


 とフラッシュが光る。


 

 「えーっと……僕は何をしてたんだっけ……」







 気がつくとアオイは幻覚の中に閉じ込められていた。






 

 

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