モーツァルト

不思議な声がするのです

不意に漂う夢の中

絶え間なく美しい音符の空に


時雨しぐれ模様を私は浴びて

光の森の朝焼けに溶けるのです

黄昏時の夢の中

モーツァルトのアダージョに


陽炎かげろうの泣く地の上に

そっと艶やかな指が跳ねるのです

透明な魅惑に胸をいざな

果てのないそらに私は微笑むのです

天空にちる夢の中

モーツァルトの勇敢なるアレグロに


彷徨さまよう私の

夢の隣人 モーツァルト

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