第3話「団欒」

 辺鄙な場所に赴任したら、空き家をタダで貸してくれるという。

 一人暮らしには広すぎる田舎の一軒家で、夜は虫の声しか聞こえない。だが、数日も経つと奥の部屋がざわめくことに気づいた。楽しそうだ、仲間に入れてほしいな……と思うが、廊下の先は無性に遠い。

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