第137話 シャルさんと再会

俺達は王都ポロッカの門を通過し、王都内に足を踏み入れた。


エルフのエリとハーピーのハルカは、冒険者証を提示し無料で都市内に入り、俺は商人証を提示し銀貨2枚を払い都市に入った。


冒険者は滞在を奨励しているので、無料らしいが、商人からは入市税を徴収するらしい。


今まで、猫の王国や小人国、獣人国の王都を廻ったが、人間の国サーキ王国の王都はひと味違う。


『大都会』


そんな雰囲気だった。


高層の建物が多く、主要道路は馬車道が広く、歩道を完備。


何より、人で溢れかえっている。


様々な人種が見られ、人々の服装も多種多様。


王都の街中を馬車で進む俺達。


エリとハルカは前に来たことがあった様で、前を見て馬車を操る。


俺は馬車の窓からキョロキョロ物珍しげに眺める。


雪女のユキとケット・シーのペロも、何時の間にか出て来て、俺の後ろから覗いていた。


「凄い人だにゃ。祭りでもあるのかにゃ?」


「単純に人が多いだけだろう」


「建物も大きいでありんす」


「そうだね、木造は殆ど無いね。石造りで高層の建物が多いね」


なんて話をしていると、馬車は石造りの塀の中に入った。


「着いたのじゃ」


「ここがニャルマル商会?屋敷みたいだけど・・・」


「そうじゃ。馬車で来たからのう、裏の門から入ったのじゃ」


建物の扉が開き数人の人が出て来た。


その内1名は、シャム猫のケット・シーであるシャルさん。


「ショータさん、お久しぶりですにゃ」


俺達は馬車から降りて、シャルさんの元へ近付く。


「お久しぶりです。獣人国ではシャルさんの口添えで、大変良くしていただきました。有難う御座います」


獣人国のニャルマル商会支店長のニャラカさんに、シャルさんが王都ポロッカにいる事を聞いていたので、冷静に対応したけど・・・。


不味かったか・・・。


「あら、驚か無いのですにゃ。さては、ニャラカが喋ったのにゃ。まあ、ここでお話しするのも、失礼なので中にお入り下さいにゃ」


シャルさんが訝しげに俺を見た後、ニャルマル商会の建物内に案内する。


「ははは、ニャラカさんにも大変お世話になって、気功士ギルドを立ち上げる事が出来ましたので、お手柔らかにお願いします」


とシャルさんと並んで話をしながら、ニャルマル商会の応接室に案内された。


「紹介しますにゃ。ポロッカの支店長をしてるニャリですにゃ」


シャルさんの隣の女性を紹介された。


「ニャリです。宜しくお願いします。獣人国のニャルマル商会同様に、ご贔屓いただきたくお願い致します」


「ショータです。宜しく」


ニャリさんは、人間の女性で背筋がピシッと伸びていて、眼鏡をした所謂キャリアウーマン的な感じ。


ニャルマル商会の上層部は有能そうな女性が多いね。


「そうそう、気功士では、大変大きな利益を上げさせて貰いましたにゃ。近々、ポロッカにも気功士を招く予定なんですにゃ」


「有難う御座います。ポロッカにも魔抜けの人達は多いでしょう。俺がここにいる間、時間に余裕がある時に気功を教えても良いですよ」


「それは、助かりますにゃ。何名か魔抜けの人達も商会で保護していますので、後でお願い出来ると嬉しいですにゃ」


「そう言えば、ポロッカでは、魔抜けの人達が行方不明になる事件が起こってるそうですが・・・」


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


新作投稿しています。


ぜひぜひ!お読み下さい!!!


タイトルは

『悪逆無道の異世界冒険記』


URLは

https://kakuyomu.jp/works/1177354054893659463

です。


何卒、応援の程、

宜しくお願い申し上げます。

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