第118話 魔抜けの人達を救出
『殲滅の旅団』の拠点に殴り込んだ俺達。
ダークエルフで魔抜けのダルアと
1階ホールでは、奇襲の様な形で襲撃したが、地下の牢に続く通路は、不審者に警戒し見張りを置いていた。
「おい、何者だ!関係者以外は立ち入り禁止だ。出て行け」
戦士の冒険者二人が槍を構えて誰何する。
「ダルは魔抜けの人達をたす、け、に──」
「うあぁ」
「んぐぇ」
ダルアが答えている途中でライヤが雷撃を放ち、戦士の冒険者達は黒焦げになっていた。
「ライヤ、速すぎだよ。答えてからでも言いんじゃ無い?」
「会話無用」
ライヤは大型犬サイズになってダルアの横を歩く。
反対側をクーコが子犬サイズで歩いていた。
1階で召喚した狐火と管狐は送還している。
地下通路を進むと悲鳴が聞こえて来た。
ダルア達は駆け足で向かった。
「いやぁあああ」
「やめてえええ」
牢の中では、全裸で両手を鎖に繋がれた魔抜けの女性二人が、後ろから獣人の冒険者二人に犯されていた。
獣人の冒険者二人は下半身だけ裸で、魔抜けの女性の背中に爪を刺して掴んでいる。
背中から血を流しながら犯されている女性が悲鳴をあげていた。
「ふはは、もっと泣けえええ。誰も助けには来ないぞ」
「ぐははは、このまま死んでも問題は無いのだ」
獣人の冒険者の一人は、腰を振りながら、爪を振り上げ首筋に振り降ろそうとしていた。
「酷い!」
ダルアは叫び、銃を構える。
2発の銃声が響く。
ダルアは銃で獣人の冒険者を撃ち抜いた。
「んぐっ」
「うおっ」
頭を撃ち抜かれ倒れる冒険者達。
牢の扉をライヤは体当たりで押し壊す。
魔抜けの女性達が繋がれていた鎖を、ライヤが爪で切り壊した。
ダルアとクーコが女性達を支える。
「もう、大丈夫よ。助けに来たよ。立てる? これを着て」
ダルアは気で女性達を回復させると、アイテムバッグから着がえの下着と服を出して渡す。
「有難う御座います。何処の誰か分かりませんが、助かりました」
疲れた顔で女性達は辿々しく御礼を言うと、下着と服を着る。
「私はダルアよ。ダルと呼んで。ダルも魔抜けなんだ。一緒にここから逃げ出そう」
「は、はい・・・」
女性達は半信半疑だが、助けてくれたダルアに着いて行く事にした。
駆け寄る複数の足音。
クーコは牢の外を警戒し、5体の狐火を召喚した。
ライヤは牢の外に飛び出す。
「どうした!」
「今の音は何だ?」
武器を持ち駆け寄る冒険者達。
「うお!魔物だ!」
「何でこんなところに?」
冒険者達は大剣でライヤに斬り掛かる。
響く雷鳴。
ライヤは雷撃で先頭の冒険者達を黒焦げにした。
後ろから駆け付ける冒険者達には、狐火が襲い掛かる。
燃えカスとなった冒険者だった消し炭の横を通り、下着と服を着た女性を連れて、ダルアとクーコは奥に進む。
女性達は戸惑いながらも、ダルアと共に奥に進む。
その前をライヤが歩く。
更にその前を、5体の狐火が宙に浮かび、ゆっくりと飛んで行く。
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