第37話 ウェアウルフを倒した
朝、迷宮で目覚めた。
此処は迷宮『猫の穴』地下51階。
購入した迷宮の地図が50階までしか無かったので、ここからは地図無しだ。
エリに
昨日の夜に俺の見張り中に、今まで倒してアイテムバッグに入れていた魔物の死骸から、牙弾用に地道に牙を採取したので結構疲れた。
そう言えば、エリが見張り中に携帯シャワーの魔道具を作ってくれる約束だったんだ。
テントを出て交代で最後に見張りをしたエリを探す。
エリがシャワーヘッドのような物を持って来た。シャワーヘッドは何処にも繋がっていない。
「お早う!それがシャワーの魔道具?」
「お早うなのじゃ。これがシャワーの魔道具で間違い無いのじゃ。」
「見張り中に試したが問題ないのじゃ。水の魔方陣と火の魔方陣を組み込み温度調節を可能にしたのじゃ。ゴブリン程度の魔石だと4人で1日1回使って3日程度持つかのぅ。」
「おお!良いね。後は、簡易的なシャワー室が必要か。」
「それも用意したのじゃ。」
エリは大きめのシーツのような布を出した。
布の端に付いてる箱のスイッチを押すと、布は浮遊し、中に空間を作って丸く俺を囲んだ。
俺は裸になってシャワーを使う。
布の外でエリが説明してくれた。
「その布は水を弾く素材で透けない仕様なのじゃ。上部にシャワーヘッドを設置出来るので、両手を使える用にしたのじゃ。」
「本当だ。両手が使えないとね。」
俺は髪と顔、全身を洗ってスッキリした。
エリにバスタオルを貰って全身を拭いて服を着た。
ペロとハルカも起きてきて、シャワーを浴びた。
ハルカは大満足だ。
「これは最高だね!迷宮探索の革命だよ。僕も一つ欲しいな。」
ペロも嬉しいそうだ。
「これはいいにゃ。」
スッキリ、サッパリしたので気持ち良く朝食後に迷宮攻略再開だ。
地図が無いのでエリとペロの魔力探知とハルカの風探知で道を調べながら進む。
ペロの魔力探知レベルが上がったので、森で狩りをしていた時より探知範囲はかなり広がった。
レベ上げをしてるので、迷宮内の魔物は基本殲滅だ。
午前中に地下55階に到着。
中ボスはウェアウルフ、ヘルハウンドを20体率いている。
ウェアウルフは狼でヘルハウンドは犬だよなぁ?
と思ったが、まあ細かいことはきにすまい。
ウェアウルフは狼男。
エリにウェアウルフについて聞いた。
驚異的な身体能力を持ち、回復再生能力もあり、人間 → 半人半獣 → 狼と姿を変えられるらしい。
ボス部屋では半人半獣の形態だった。
2足歩行の狼って感じ。
牙は牙弾用に欲しいなぁ、と思ったので、ウェアウルフはペロに拘束して貰い俺が倒すことにした。
そして、ヘルハウンドはエリとハルカに任せて、ヘルハウンドの牙は壊さない用にお願いした。
ボス部屋に入ると、ペロがすかさず影移動でウェアウルフの後ろに移動し、闇の触手で拘束。
俺も素早く近付き
振り向くとエリとハルカがヘルハウンドを蹂躙していた。
魔物の死骸はアイテムバッグに収納した。
今晩も牙を採取しなくちゃだ。
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