今年は例年に比べて、庭に対する気持ちが高ぶっている。


 冬が寒かったせいもあるのかもしれない。


 東日本大震災が起こった夜、庭の藤の種がパチッという音と共に爆ぜて窓ガラスに当たり、おもちゃの空気銃か何かが当たったような音を発していたのを思い出す。


 今、まさにその時期になっており、朝起きると庭の中には、爆ぜた藤の鞘と種が散らばっている。この種が実は美味しいらしいので、今週末にでもカミサンにも教えて、茹でてみようと思う。


 この藤が咲くと、どこからともなくクマバチがやって来る。


 それに加え、今年は昨日話した庭の自然化をしたくて、先日テレビで放送されていた、蜜が多いとされる「クロアザミ」という花を植えたいと思っていた。


 今の時代、サカタのタネあたりのサイトで探せば種があって、格安で簡単に手に入ると思っていたのだが甘かった。


 このクロアザミはヨーロッパの花だった。日本では見受けられるものの、あまり馴染みのない花で、ネットを使って探してみても、種を販売している所を見つけることができなかった。


 昨日夜寝る前に意地になって検索していると、楽天で苗の販売があったのだが、ここがまた、2000円以上注文しなければ買うことができないお店で、仕方ないのでクロアザミの他に、おすすめで出てくる花の苗をいくつかカートに入れて、ポイントとカードで送料別で決済した。今日はそのおかげで睡眠時間が三時間になってしまったのだが、これも仕方ない。


 蜂や虫が入る用の家を作ろうとも思っていて、いろいろと検索してみたのだが、一から作るとなると材料の木がかなり高くて躊躇していた。もしかしてこんなのもあるのかなと検索すると、やはりAmazonで販売があり、これはどう見ても大陸発の商品に見受けられた。御用達の大陸直販サイトで見てみるとやはり思った通り、1000円程度で販売されており、これもすかさず浜値で購入した。


 蜂は害虫と言われているが、ミツバチ以外、蜂の大半は肉食であり、いもむしなどを食べている。駆除してしまうと庭のいもむしの天敵がいなくなり、いもむしが大量発生するのだとも言う。


 こんな風にバランスもあるようだが、とりあえずいろいろと設置してみて、様子を見てみようと思う。


 明日は大規模接種会場でのワクチン接種の帰りに、庭に設置するプラスチック製の池を物色する予定である。それと急遽、台所の換気扇を買ってきて取り換える予定だ。


 何かやろうという気になっているということもあるのか、生きている実感が沸く。


 季節の移ろいの振り幅が大きいからこそ、実感度が高いのかも知れない。


 雪は少ない南東北のとある地域ではあるけれど、やはり住んでいると東京とはかなり季節の感じ方が違う。


 年齢を重ねるにつれ、庭いじりが楽しくなってきている。今年は剪定や草むしりや家庭菜園などの基本作業の他にも、池を観察したり、花を植えてみたり、芝生をもうすこし綺麗にしてみたり等、いろいろがんばってみようと思っている。


 

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